ケニアには、人間によって母親を殺されたみなしごゾウを助け出し、育てる施設がある。保護された子ゾウたちは、献身的な飼育員によって傷を癒やされ、その愛情を胸に、再び野生へと帰っていく。

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みなしごゾウを育てる

ケニアには、人間によって母親を殺されたみなしごゾウを助け出し、育てる施設がある。保護された子ゾウたちは、献身的な飼育員によって傷を癒やされ、その愛情を胸に、再び野生へと帰っていく。

文=チャールズ・シーバート  写真=マイケル・ニコルズ

 ケニアの首都ナイロビ近郊に、幼いゾウたちを育てるナイロビ・ゾウ保護センターがある。飼育員は24時間つきっきりで、特製のミルクを与えたり、身の回りの世話をする。ここに収容されているゾウのほとんどが、密猟者や農場主に親を殺されたみなしごだ。

 1989年に象牙取り引きが国際的に禁止されて以降、ケニアではアフリカゾウの生息数が増加傾向に転じ、2010年には3万5000頭を上回った。しかし、その一方で、ゾウの生息地に農地が広がり、農民たちとゾウの軋轢が高まりつつある。

 みなしごゾウの保護活動を通じて、ケニアに生息するアフリカゾウが置かれた現実を見つめる。

編集者から

 基本知識を入れようと、特集の主人公、ダフニ・シェルドリックの著書『エレナ 我が心のアフリカ象』(成星出版)を読みました。保護センターでの日々の様子が、エレナというみなしごゾウとの触れ合いを中心に描かれています。発行は1997年ですので、センター設立初期といったところ。まだ試行錯誤も多く、そこから現在のシステムになったのだなと思うと感慨もひとしお。前例のないことを、何十年もかけて改善し続けるって、やっぱり「すごい」です。
 ところで、その著書の中に、日本のテレビ局が取材にやって来たというエピソードが登場します。教育番組の人気キャラクターが、ゾウたちに会いに来たという設定なのですが、ダフニいわく「テディベアとミッキーマウスを足して2で割ったような、緑色のフワフワしたやつ」が現れたとか。賢いゾウたちは、着ぐるみの中に汗だくの日本人が入っていることをちゃんと理解していて、暴れることもなく(むしろ、じゃれまくって)無事撮影は終了したそうですが……この緑色のキャラって何!? やっぱりガチャ〇〇? ネットで検索してみましたがいまだ確証が得られず、気になって眠れぬ夜を過ごしています。(編集H.O)

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