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50年間で出生率が3分の1になったブラジル。国の人口抑制策もなく、女性たちがみずから「産まない」決断をしていった。その背景には何があるのか。メロドラマが少子化に一役買ったというが……

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シリーズ 70億人の地球 少子化とメロドラマ

50年間で出生率が3分の1になったブラジル。国の人口抑制策もなく、女性たちがみずから「産まない」決断をしていった。その背景には何があるのか。メロドラマが少子化に一役買ったというが……

文=シンシア・ゴーニー  写真=ジョン・スタンマイヤー

 合計特殊出生率、すなわち、一人の女性が一生に産む子供の平均数は世界的に減少傾向にある(世界平均2.56で、日本1.27)。なかでも、人口学者たちが注目しているのがブラジル。1960年の6.3から2009年には1.9にまで激減しているのだ。

 その原因の一つと考えられるのが教育。ブラジルでは、女性が受ける教育年数が延びていて、2000年までには男性を上回った。しかし、女性の教育機会が増えると、出生率が下がることは、なにもブラジル特有の現象ではない。研究者たちがブラジルならではの特徴として関心を寄せているのが、高い人気を誇るメロドラマだ。

 「ノベラ」と呼ばれるこうしたドラマの主人公は、社会進出を果たす女性たちが多く、子供の数も少ない。こうした“先端を走る女性たち”がロールモデルとなり、教育やキャリアへの憧れをかき立てているのかもしれない。

 女性の社会進出と出生率の関係を、ブラジルを舞台に解き明かしていく。

編集者から

 メロドラマに熱中する主婦たち、子育てしながら内職する2児の母、家を新築する資金を貯めようと働く20代の女性……。この特集は出生率を下げる方法を探る記事でありながら、今のブラジル人女性の姿を克明に伝えているルポでもあります。人口問題に興味がなくても、読んでみると、意外に面白いかもしれませんよ。
 「出生率は下がっていますが、将来を見据えた取り組みは見えてこないですね」――マーケティング会社を経営する女性のこの言葉が、特に印象に残りました。(編集T.F)

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