第3回 おぼれるチョウザメ、翼を持ったマンボウ

中国宜昌、長江のカラチョウザメ。2006年から2007年の間、3回にわたって調査した

チョウザメが溺れる理由

 学会の後、夜、飲み屋で、外国人研究者と日本人研究者が酒を飲みながら語り合い、意気投合する。そして、じゃあ、共同研究しようぜ、と約束する。

 というのは、バイオロギング界隈では、よくあることらしい。

 日本のバイオロガーは信頼性が高い。イギリスやフランス製のものもあるのだが、それを使っている外国人研究者が「せっかく回収できたのにデータが取れてなかった」としょんぼりしているのに出会うことがたまにあるようだ。

 その点、日本のデータロガーは回収に成功すれば、たいていデータは取れている。

 さらにいえば、渡辺さんは、動物を再捕獲せずにロガーを回収できる技術もお手のものだ。

「信頼性の高い日本のデータロガーを持ち込んでくれ、ノウハウも蓄積している日本の研究者と共同研究したがる外国人研究者は多いみたいです。中国の長江のカラチョウザメの調査は、わたしの先生が中国人研究者と酒の席で決めてきたんです。じゃ、きみ、行ってきなさいって」