昆虫採集兵器ノムラホイホイ(野村周平/甲虫研究者)

 もちろん失敗も多数あった。ノムラホイホイは常に成功するわけではない。失敗した時にどう取り返すか、ということでトラップ採集の腕が試される。目的の虫が採集できないことはよくある。しかしそういうときでも、1回だけで「こりゃダメだ」と放り出してしまっては、何事も成功しない。敗因を検討し、修正してもう一度トライする。目的とするカブトムシがなかなか採れないときには、入り口をひろげてやったりした。ゲンゴロウ用のホイホイが水没してしまってゲンゴロウが死んでしまうときには、中に発泡スチロールの浮きを入れて、水面に浮かせてゲンゴロウが死なないようにした。

 たとえ失敗しても何度も何度もしつこくトライする。そういう時に、目的の虫が採れればもちろんうれしいが、目的の物ではない、全然期待していなかったものがちゃっかり手に入ってしまうこともよくある。それもトラップ採集の楽しみの一つだ。

ノムラホイホイを楽しく使おう

 ここでノムラホイホイの簡単なつくり方を示しておく。材料は2リットルか、1.5リットルのペットボトルと針金(カラー線)、道具はカッター、ペンチ、千枚通し(はんだごてでもよい)、スプレーラッカー(緑、茶色)くらいである。

 作成の手順は以下の通り。1)ボトルの上の方をカッターで切り離し、口部分を切り取ってじょうご状にする(図3A)、2)このじょうご部分を逆さにして、ボトルの入口に針金で結びつける(ガムテープで貼ってもよい)(図3B)、3)ボトルの胴部に千枚通しかはんだごてで穴をあけて針金を通す、胴部と底部に水抜き穴を開ける、4)全体をスプレーラッカーで塗装する(図3C)。5)全体をよく乾燥させて出来上がり(図3D)。これらは一度作っておけば、ボロボロになるまで、少なくとも何回かは繰り返し使える。

ノムラホイホイの作成方法(手順は本文参照)(写真提供:野村周平)
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 ノムラホイホイを使って何をつかまえたいかによって、選ぶべきエサの種類や設置の仕方はおおよそ決まってくる。ただしすべてのエサや設置法を試したわけではないので、何が最適かはまだ決まっているわけではない。

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