砂漠の巨大な目、動く石、光る球 驚きの自然現象3選

死の谷の「動く石」

デスバレー、レーストラック・プラヤの動く石。地表に残された軌跡によって石が移動したことがわかる(jtbaskinphoto/Shutterstock)
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 米国カリフォルニア州のデスバレー(死の谷)国立公園には、レーストラック・プラヤという干上がった湖底があり、毎年多くの観光客が訪れる。そこでは、重さ300キロ以上の岩が、干上がった湖底に長い軌跡を描いて動いた跡が見つかるのだ。なかには1キロ近い長さの軌跡もある。だが、実際に動いているところを目撃されたことはない。

 これらの岩は、下り坂を滑って動いたわけではない。それどころか、ほとんどの岩はわずかな上り坂を上がっているのだ。風の力だけで重い岩がこれほどの距離を移動するとは考えにくい。軌跡の周りでは、人間や動物の足跡は見つかっていない。

 デスバレーでは、繊細な生態系が破壊される恐れがあるため、器具を設置してこの謎を科学的に解明することは規制されてきた。そこで2011年、米国の研究者がGPSを付けた石と撮影機材、突風を観測する設備を現地に持ち込み、石がどのように動くのかを調査した。

 2年間にわたる観測の結果、研究チームはついに石が動く原因を突き止める。わかったのは次のようなプロセスだった。降った雨が夜間の寒さで凍結し、薄い氷の板ができる。その後、日光の熱で板が割れていくつかの破片に分かれる。その破片に突風が吹きつけて動く際に、石も一緒に押されて動くのだった。

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