第4回 嘘を見破る4つの方法とその精度

 嘘がクローズアップされる時代だ。

 2017年、アメリカ大統領選挙では、まさに嘘が選挙を左右したとすら言われる。

 大統領選の間に、たとえば「ローマ法王がトランプ支持を公式に表明した」「民主党候補ヒラリー・クリントンは、テロ組織に武器を売却した」「とあるピザ屋がクリントンがかかわる児童売春組織の拠点となっている」などの虚偽のニュースが流され、ソーシャルネットワークで拡散した。

 それらのほとんどがヒラリー・クリントンを貶めるものであったため、選挙戦に影響したとされる。

 心理学的な嘘の研究から、こういった現代社会の問題へと切り込む方法はないか知りたいと、村井さんを訪ねた時点では思っていた。しかし、そう簡単ではなさそうなことが、前回までの話の中でもだんだん分かってきた。フロイトが言ったとされる「心理学は芸術の後をついていく」ではないが、「心理学は現実の後をついていく」かのように、現実の方がずっとすごいことになっている。しかし、後追いをしてでも、嘘をついたりつかれたりする人の心を理解することは、とても大切だと思える。

 心理学的な研究のリソースが多く割かれてきたテーマに、「嘘を検知できるか」というものがある。人の表情や手足の動きなど、行動を観察する方法は期待薄だとすでに分かっていると前回詳述したが、では「言語分析」「いわゆる嘘発見器」「脳波」「fMRI」はどうだろうというのが今回の話だ。

はたして嘘はどの程度検知できるのだろうか。
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本誌2017年6月号でも特集「なぜ人は嘘をつく?」を掲載しています。Webでの紹介記事はこちら