Episode7 懐かしい味のオンパレード、ベラベラ村

 かつてカナダ、ブリティッシュ・コロンビア(B.C.)州有数の製紙工場があったオーシャン・フォールズの港に入っていくと、ちょうど港の真横にダムの洪水吐きがあって、大量の水が流れ出ていた。
 こんな港の風景は、初めてだった。
 これほどの大量の放水をしていると、港内の海流に大きく影響を与え、海面が渦を巻いたり、船の進行に対して逆流になったりと、船の操作に影響するかと心配したが、難なく船は進んだ。

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 北米の港やマリーナの管理オフィスは、一般の船との交信が可能な無線を必ず常備しているので、指定された無線番号にコールして、入港の意思を伝える必要がある。
 この港での無線番号は、「9チャンネル」。
 ところが、無線コールをしても応答が無く、そのまま桟橋に船を係留して、あたりを見てみると、船の係留代の支払いが、無人ポスト式になっていた。

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 街を歩いても、人ひとり出会わない。
 先に入港していたパワーボートで旅している夫婦の奥さんが、私たちを訪ねてきて、「この街は人がいないせいか、すぐそこで、食べきれないほどの蟹が捕れたのよ」と、大きなダンジネスクラブ(イチョウガニの一種)を三匹くれた。
 夏の季節は、商業蟹漁が解禁になって、大きな網籠を何個も落とし、ごっそりと捕ってしまうため、私たちが仕掛けを落としても、ほとんど捕れない。
 この航海中、何度も蟹籠を落としてみたが、空のままだったり、大きなヒトデが入っていたり、という状態ばかりだった。
 なので私たちは、お裾わけの蟹を心から堪能して、次なる目的地、シェアウオーターという集落に向かうことにした。

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 シェアウオーターはかつて、USエアフォース(空軍)の基地があったので、この海域周辺に住む住民にとっては嬉しい大きなストアーがある。
 私たちもそこで、当分の食料を買い足すことにした。

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