第93回 酒も飲まずに酔っ払い状態!? 誰しも簡単に陥る“危険運転”のワナ

危険な運転の原因になるのは飲酒、病気、薬、そして……。(イラスト:三島由美子)
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 私たち睡眠医療の従事者が「あー、ついに出てしまったか!」と思わず声に出して嘆息してしまうニュースが飛び込んできた。

「睡眠障害で初の逮捕者:危険運転致傷疑いで東京都江戸川区の運送業の男を逮捕」

 逮捕された容疑者の男性(60)は、今年1月に軽ワゴン車を運転中に睡眠障害が原因と思われる居眠りをして男性をはね、全治約6カ月の重傷を負わせた。報道によれば、2014年以降、19件の交通事故(うち7件は人身事故)を起こし、これまでに3度、免許停止処分を受けていたというから相当悪質である。

 逮捕容疑となった危険運転致(死)傷罪の一般的なイメージは飲酒運転による死亡事故だろう。睡眠障害が原因と聞いて意外な印象を持たれたのではないだろうか。ただの居眠り運転による事故は全国で起こっており、過失致傷で起訴されるのが普通なのに、なぜ今回厳罰のある危険運転致傷で起訴されたのか解説する。

 さらに、酒を飲んでないのに「酔っ払った状態」で運転しているアブナイ人々がたくさんいることも指摘しておきたい。交通事故を減らしたいのであれば、こちらの方もなんとかすべきなのだが……これは後ほど。

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