(イラスト:三島由美子)
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「アラート!アラート! この脳波、心拍、体温、眼球運動、活動パターンはマズイですね。体のバランスを保つ機能も低下しているようです。睡眠不足のためにほぼ酔っ払っているのと同じです。今日は居酒屋に向かわず、真っ直ぐ家に帰って、早めに寝てください」

 仕事が一段落して同僚と行きつけの居酒屋に向かおうとしたとたん、スマホからアラートが鳴り響く。発信者はAI(人工知能)である。そんな時代が遠からず来るかもしれない。

 最近、ウエアラブルデバイス(ウエアラブル端末とも呼ぶ)を用いてユーザーの睡眠状態を評価したり、何らかの問題があればその対処法を指導(コーチング)するなど、睡眠をフィーチャーした健康事業について助言を求められることが多くなった。相談に訪れる企業もベンチャー企業から老舗メーカーまで幅広く、業種もIT企業からはじまり、医療機器会社、保険・損保、健康保険組合、ゲーム業界など硬派から軟派まで実にさまざまである。

 ウエアラブルデバイスとは、腕、腰、首など身体に取り付けることができる(wearable)機器のことである。最もシンプルなものは、内蔵している加速度センサーで手首や腰の動きを秒~分単位で計測し活動量や消費エネルギーを表示する、いわゆる高性能の万歩計である。さらに、リストバンド型であれば脈拍や体温など、メガネ型では脳波、眼球やまぶたの動き、頭部の揺れなどが同時に測定できる。

 ウエアラブルデバイスは、いわゆるIoT(Internet of Things)で活躍が期待されている。IoTについては既にご存じの方も多いだろうが、日常生活で用いる種々のデバイスをネットワーク上で相互接続して、各デバイスの内蔵センサーから収集したデータを有機的に活用することをさす。テレビのCMで「帰宅前にスマホを使って自宅のエアコンをつけておく」などの利用法をご覧になったことがあるだろう。

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