第61回 豚肉だけどフルーティー、ハイチ料理の“グリオ”とは?

「グリオにはピクリーズという千切り野菜のピクルスを添えることが多いんです。うちはシンプルにキャベツだけですが、家庭やお店によってはもっといろいろな野菜を使ってつくるそうですよ」

 一方の豆ごはんはほどよい塩気で主張し過ぎず、グリオを引き立てる。ハイチの主食は米。何も入れない白いごはんも食べるし、豆やきのこを入れて炊くことも多いという。豆はいろいろな種類があるようで、この豆ごはんにはレッドキドニー(赤インゲン豆)が使われていた。

 すっかり平らげたところで、仕事が一段落したハイチ出身のアレンさんに話を伺うことができた。アレンさんは首都のポルトープランスで生まれ育ったという。

グリオは夕食に食べることが多いそうだ。豆ごはんは、茹でた豆とその茹で汁に塩を加えて炊く。家庭によって豆ごはんにネギ、玉ネギを加えたりもするという
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「ハイチでは魚もよく食べるし、牛やヤギなどの肉も食べるけれど、みんな特にグリオが大好きなんです」とアレンさん。基本的に現地でもグリオと豆ごはんはセットで日々の食事によく出てくる。また、イベントにも欠かせない料理で、アレンさんの母親もパーティーの時には必ずつくるという。もし、ホームパーティーにグリオがなかったら客はみな帰ってしまうほど愛されているそうだ。

「屋台でも売られていてよく食べました。10代の頃、いつも18時頃に夕食をとるんだけど、数時間もするとお腹が空いてしまうので、20時、21時頃になると兄弟や友達といろいろなおかずが売っている屋台へ行き、グリオを買ってきて食べるんです。大人たちは酒のつまみにしていて……美味しかったなあ」。