第58回 千葉で見つけたアフガニスタンの小さなオアシス

「いつもは満席なのにどうしたんだろう」とちゃるぱーさの2人も首を傾げる。店の人に尋ねると、なんと予約が入っていたアフガニスタン人のグループのひとりが事故に遭ってしまい、みんなで病院に行っていると連絡が来たそうだ。「えーー!大丈夫なの!?」と騒然としたが、大事にはいたってないと聞き、ホッとしたところでボラニが運ばれてきた。

 ボラニは見たままをいえば揚げたナスのトマト煮込み。小皿でついてきたヨーグルトをかけて食べるそうだが、まずそのまま口に入れてみる。よく煮込まれたナスはトロトロ。しっかりと含んだ油がトマトソースのコクをより深くする。

 続いてヨーグルトをかける。すると驚くほど味が変化した。ヨーグルトの酸味が油分を中和するのか、さっぱりとした口当たりになる一方で、後味はまろやか。ナスとヨーグルトって合うんだなあ。

ボラニは羊の肉付きをチョイス。ちなみに、小麦粉の生地にジャガイモやネギなどを入れて焼くお好み焼きのような料理も「ボラニ」というが、発音は異なるらしい
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「ボラニなどの煮込みはナンと一緒に食べるんですよ」と教えてくれたのはレストランと食材店のオーナーでイラン出身のデラヴァー・ハミッドさん。以前は千葉市内で店を経営していたが、四街道にイスラム系の人間が多いと聞き2012年に店をオープンしたそうだ。現在、この辺りでイスラム系のお店はここだけ。すぐ近くでハラールの食品工場も経営していてナンはその工場でつくられている。

 ナンはインドにもあるが、ちょっと違うらしい。インドが精製された小麦粉に水とヨーグルト、牛乳などを加えてつくるのに対して、アフガニスタンは全粒粉を水でこねてつくるのが一般的。かたちは似ているが、厚みがあってずっしりとしている。そして、かたい。