第154回 ハチドリ、小さなヒナの大きな巣立ち

 翌朝、ふたたび巣を見に行くと、ハチドリのヒナは一段と大きくなっていた(1ページ目、冒頭の写真)。著しい成長にはビックリだ。三脚を設置して、お昼前までハチドリたちの様子を動画で撮影してみることにした。

 最初に映っていたのは、母親が口移しでヒナに食事を与える姿。

ヒナに食事を与えるお母さんドウボウシハチドリ(60秒)
チュルルル、チュルルルと三脚に設置したカメラを威嚇しながらやって来て、巣に止まり、辺りを警戒、確認してからヒナに食事を与えているようだ。与えた後、お母さんはまたカメラを威嚇してから食事を探しに向かった。「今の甘~い蜜、美味しかったね。そうだね、どんな花の蜜なんだろうね。あ、虫もちょっと混ざってたかも。次が楽しみ!」

 オシッコを飛ばす瞬間も映っていた。オシッコをする前にモゾモゾする姿に心がモゾモゾさせられる。このあと、ぼくはヒナからオシッコをかけられたのだが、無色透明で、水のようだった。ニオイもしなかった。

オシッコを飛ばすドウボウシハチドリのヒナ(15秒)
「よいしょ、よいしょ」・・・「あ~スッキリした~」

 さらに翌日の3月31日には、「羽ばたきの練習」も撮影できた! 巣立ちの時期が近づいているのだろう。

「羽ばたきの練習」をするドウボウシハチドリのヒナ(24秒)
巣の上に少し出て、翼を広げてブルブルブルブル!「どう? 今の羽ばたきよかったかな~」

 それから2日間(4月1日と2日)、ヒナは翼をブルブル震わせたり、くちばしで羽繕いをしたり、舌をチョロチョロ出したり、くちばしをパクパクさせたり、脚でかゆいところをかいたり、オシッコを飛ばしたり、寝たりしていた。

 一方で、お母さんハチドリは、巣から5メートルほど離れた木に止まって、時折チュルルルッ、チュルルルッと鳴いていた。ヒナたちの巣立ちを促す声なのだろうか。

 4月3日の朝、巣を見に行くと、そこにヒナの姿はなかった。巣立った?

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