第1回 日本の火山活動は活発化しているのか

 最近、火山の噴火に関するニュースをよく聞く。

 日本の火山は、ここのところ活発化しているのではないか。

 そう感じている人は多いと思う。本当のところ、どうなのか。

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 茨城県つくば市の防災科学技術研究所には、地震・火山防災研究ユニットという組織がある。総括主任研究員の藤田英輔さんは、火山物理学を専門とする噴火メカニズムの専門家で、研究所の性質上、その応用としての防災にも深く関わってきた。今回、研究室にお邪魔することになった直接の動機は、「最近の火山(および火山研究)、どうよ」だ。

 各火山からの観測データをリアルタイムで監視する部屋のすぐ隣に会議室があって、テーブルを挟んで相対した。そして、まず最初に尋ねたのはまさにその点だった。

「それ、意外に難しい問いでして──」

 藤田さんはソフトな声でこたえつつ、パソコンから会議室のモニタに図表を出力した。

防災科学技術研究所、地震・火山防災研究ユニット総括主任研究員の藤田英輔さん。
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「公開されている資料なので出してかまわないんですが、6月10日に開かれた気象庁の火山噴火予知連絡会で検討された火山のリストです」

 口永良部島、桜島、箱根山、御嶽山、西ノ島、蔵王山、吾妻山、草津白根山、阿蘇山、霧島山、雌阿寒岳、十勝岳、浅間山、とそのリストにはあった。

 やはり、最近、報道に挙がった火山の名前が並んでいるし、常時活動しているような、さもありなんという名前も多い。

日本各地の火山の現状。気象庁の第132回火山噴火予知連絡会(2015年6月10日)で重点的に検討された火山を黄色で示した。(画像提供:藤田英輔)
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