『日経ナショナル ジオグラフィック写真賞2014』のグランプリの受賞特典の一つとして、受賞者である竹沢うるまさんの個展「Land」が、2015年4月21日~5月5日、米国ニューヨークのFoto Care Galleryで開催されました。ここでは現地での写真とともに、ご本人に今回の個展で得たもの、感じたものを語っていただきます。

 ニューヨークを訪れるのは16年ぶり。

 16年前はまだ学生で、1年間アメリカに滞在したのち、写真の道に進むことは自分には無理だと感じ、諦めとともに日本に戻ったのであった。しかし、人生とはわからないもので、帰国後、いろんなきっかけを通じて僕は日本で写真の道を進むことになり、そして今回、写真家として自分の個展のためにニューヨークに行くことになった。

 毎朝、自分の写真の展示をしているギャラリーを訪れ、昼からは無数に点在する写真ギャラリーを訪れたり、写真集を多く扱う書店に足を運んで、多くの写真に触れた。と同じように、多くの人たちが写真展「Land」を訪れてくれ、僕の写真に触れてくれた。

 そのなかで感じたことは、写真は国境を越える共通言語であるということ。言葉で通じないことも、写真では通じる。それを実感した。

 展示を通じて、現地の方々から「感動した」や「素晴らしい」などの言葉を頂いたり、ギャラリーや出版社から問い合わせがあったり、さまざまな反応があった。そのいずれもこれまで会ったことも話したこともない人たちからで、写真がきっかけとなり、コミュケーションが生まれ、ネットワークが広がり、世界が急速に広がっていった。その可能性の大きさこそが、ニューヨークの最大の魅力なのではないだろうかと思う。

 16年ぶりのニューヨークは、相変わらず多種多様な人々が乱立するビルの谷間を早足で駆け抜け、無数の価値観と文化が渦巻き、さまざまな矛盾をはらみ、お金や物に満ち、無数の表現に溢れていた。

 ニューヨーク滞在は、写真を含め、表現というものに対する人々の関心や価値の高さを実感し、そしてその可能性の大きさを知った日々だった。

竹沢 うるま

ナショジオで数々の記事を担当してきた写真家アイラ・ブロック氏も、何度も展示会場に訪れてくれた(右)。氏は展示されている写真に関して助言をしてくれたほか、僕がこれまで撮ってきた写真ややってきたことに対して、大きな評価を与えてくれた。

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