かつて、動物とは刺激に応答するだけの「ゼンマイ仕掛けの機械」のような存在で、そこには心的世界などないと見られていた時代もありました。
しかし、科学の進歩によって動物の行動を詳しく観察・分析することができるようになった結果、動物たちは私たちが思っていたよりはるかに多彩で豊かな心の世界を持っていることがわかってきました。
本書では、知性、感情、言語、社会などのカテゴリーで、動物たちが何を考え、何を感じ、どんな知識を獲得しているのか、最新の興味深いエピソードに触れながら解説します。

【主な内容】
◆イントロダクション:動物は考えるか?

人間は動物をどのように捉えてきたのか、動物行動学の歴史を概観しながら最新の認識を整理する。

◆Part 1 知性の謎
独創的な実験の積み重ねによって、何百種もの動物の知的能力が研究され、驚くべき成果が得られている。
ある種のサルは特定の数学の問題で大学生を負かす能力を示す。貝を使って魚を捕まえるイルカがいる。サンショウウオさえも数を数えることができる。
動物のさまざまな知的活動が、逸話や推測ではなく、事実として研究者に突きつけられている。

◆Part 2 深い感情
動物にも人間と同じような感情があるのではないかという仮説に基づき、さまざまな研究が行われている。
その結果、動物たちは想像以上に深い感情の動きを持っていることがわかってきた。
死んだ子供や仲間の元をいつまでも離れないクジラやキリン、けがをした仲間にチョコレートを運ぶネズミなど、その心的風景は我々人間と変わらないものに見える。

◆Part 3 共生の知恵
個体同士のふれあい、群れの中のコミュニケーション、動物と人間の友情など、動物たちの社会的能力の高さが最近の研究でより詳しくわかってきた。
一生を共にするつがいの間の愛情、群れの行動を決める民主的システム、動物の高度な言語能力など、興味深い話題が満載である。

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