生物が光を放つ現象を総称して「生物発光」という。そのかすかな光は魔法のように美しいが、実はごくありふれた現象だ。
陸上では、夏の夜に飛び交いながら光を放ち、交尾の相手を引きつけるホタルがおなじみだ。ほかにも、ツチボタルと呼ばれる地中で光る幼虫や、カタツムリ、ヤスデ、キノコなど、発光する陸生生物にはさまざまな種類がある。
だが、もっと本格的な光のショーが繰り広げられる舞台は、海の中だ。海中を漂う小さなウミホタルが放つ光は、陸のホタルと同様に求愛のメッセージ。光る魚やイカ、クラゲ、エビ、ナマコも知られている。既知の発光生物の8割以上は、海に生息しているという。
美しくも不思議な発光生物を求めて、未踏の海へもぐった。

※ナショナルジオグラフィック日本版 2015年3月号掲載記事