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ブラジルのシングー川で木登りをして遊ぶ少年たち。2015年末にダム湖に水が入り、町の大部分が冠水、川に近い貧困地域も多くが失われた。(PHOTOGRAPH BY AARON VINCENT ELKAIM, THE ALEXIA FOUNDATION)

アマゾン先住民、ダム建設で消える暮らし 写真19点

2017.07.03
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 熱帯の生態系は、外部からの干渉を受けるともろく、壊れやすい。熱帯雨林は「地球の肺」と言われ、その呼吸は気候や天候、そして地球上に生きる全ての人間に影響を与える。

 では、アマゾンに開発の手が入り、木々が切り倒され、道路が舗装され、ダムが建設されると、何が起こるのだろうか。(参考記事:「アマゾンの巨大ダムが7割の動物を絶滅させる恐れ」

2016年。ベロモンテ・ダム建設の公聴会で、政府とノルテ・エネルヒアへ陳情にやってきた先住民の人々。(PHOTOGRAPH BY AARON VINCENT ELKAIM, THE ALEXIA FOUNDATION)
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 アーロン・ビンセント・エルカイム氏は写真家としてのキャリアのほとんどを費やして、開発の脅威にさらされている先住民や、彼らが先祖代々受け継いできた土地の物語を伝えている。2014年、エルカイム氏はブラジル北部パラ州を初めて訪れ、シングー川に建設中のベロモンテ・ダムが、この土地に頼って暮らしている2万5000人以上の先住民たちにどのように影響するのかを目の当たりにした。

 ブラジル政府は開発と成長を促すため、この地域にさらにあと40基のダム建設を計画中だ。しかし、シングー川をせき止めれば、数百年にわたってこの土地から糧を得て、その環境を子孫のために守ってきた人々の暮らしを損なうことになると、エルカイム氏は危機感を抱く。「アマゾンの森林破壊を食い止めるという点で私たちは大きな前進を見せましたが、私にしてみればこのダム建設は、未来を守るのではなく、破壊の象徴なのです」(参考記事:「アマゾンでダムの建設ラッシュ、今後も数百カ所に」

ブラジル、パラ州のタパジョス川で、食器を洗った後にペットのインコと遊ぶムンドゥルク族の少女。(PHOTOGRAPH BY AARON VINCENT ELKAIM, THE ALEXIA FOUNDATION)
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 1975年にベロモンテ・ダム計画が持ち上がって以来、アマゾンに住む16の先住民部族が、ダム湖によって住む土地が奪われるとして、建設に反対してきた。その後、居住地の一部を残し、猟場だけが影響を受けるよう修正が加えられ、2011年に計画は再び前進を始めた。2019年に予定通り操業が始まれば、ダムは1万1233メガワットを発電し、世界第4位の水力発電ダムとなる。新たなエネルギーは、この地域の開発に拍車をかけるものと見られている。

 これに対して複数の訴訟が起こされており、先住民社会への補償が争点となっている。2016年、近隣住民への安全が十分に確保されていないとして、ダムの所有者であるノルテ・エネルヒアと政府に対し、27万5000ドルの罰金が命じられた。その他の訴訟でも、水没面積がそれほど広範囲にならないように発電所を全稼働させない約束をするなどの譲歩が引き出された。(参考記事:「アマゾン ダム建設と闘う先住民カヤポ」

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 ダム周辺では、既に水没が始まっているところがある。数回にわたって建設現場や川を訪れているエルカイム氏は、幅広くなった川岸に石を並べてダム反対のメッセージを書いているムンドゥルク族に出会った。人々は既に、流域の変化に適応し始めている。流れ込んできた水で洗車をする人や、かつては乾いた土地に立っていた枯れ木に上る少年たちもいた。

 政府は、計画が完全にひっくり返らない範囲で抗議者に対する譲歩を続け、一連のダム建設を前進させている。なかには、文化的に重要とされた土地もあり、開発会社はそこを避けて計画を修正するよう求められた。ダム会社のノルテ・エネルヒアは一部の住民に対し、近くの町アルタミラにある新興住宅地への引っ越し費用を支援しているが、雇用をもたらすわけでもなく、地域社会への貢献もほとんどない。エルカイム氏は、移住した先ではアルコール中毒や犯罪が多いという話を聞かされた。(参考記事:「「サルが助けてくれた」、アマゾンの遭難者が告白」

2014年。ムンドゥルクの族長。タパジョス川に計画されていたダム建設に対する抗議運動にて。川沿いにあるムンドゥルク族所有地の大部分が湖の底に沈む予定だったが、2016年に先住民族の土地を水没させることが違憲とされ、環境許可証が却下された。(PHOTOGRAPH BY AARON VINCENT ELKAIM, THE ALEXIA FOUNDATION)
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 水はあらゆるものを洗い流してしまうものだ。エルカイム氏は現地へ繰り返し足を運び、ダムがもたらす影響や、脅威にさらされている人々をカメラに収め続けている。そして、自分の写真が世界中の人々の目に触れ、アマゾンとそこに住み続けている人々への思いをかきたてることができればと願っている。(参考記事:「アマゾンの「孤立部族」を偶然撮影、部族名も不明」

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