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緑にのまれる美しき廃墟たち、33カ国700カ所以上を撮影、写真13点

2018.06.26
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 ベルギーの閉鎖された城のそばにたたずむ朽ちた温室。その鉄枠を雑草が覆っている。フランス人写真家のジョナトン・「ジョンク」・ジムネ氏は、砕け散ったガラスを踏み歩きながら、人々に忘れ去られた場所を自然が再生させている姿をカメラに収めた。

「窓は壊れ、さび付いていますが、美しいところです。美を見いだすことなどできないと思われるような場所で、美しいものを見つけるのが好きなのです」と同氏は言う。この美への探究心を原動力に、4大陸33カ国に及ぶ700を超える廃墟を訪れ、その成果を新しい写真集『ナチュラリア:自然が再生した世界(Naturalia: Reclaimed by Nature)』にまとめた。

 生い茂る緑を写真のテーマにする以前、ジョンク氏はスペイン、バルセロナで落書きを描くアーティストたちを撮っていた。自らストリート・アーティストとして活動したこともあった。その時に使っていたアーティストネームが「ジョンク」だった。

 故郷のフランス、パリに戻った同氏は、屋根によじ登り、地下鉄のトンネルを歩き、市内の地下墓地で何日も過ごし、都会の片隅に隠された禁断の世界を見てまわった。(参考記事:「廃墟となったリゾート、写真で比べる昔と今14点」

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バー、クロアチア(PHOTOGRAPH BY JONATHAN “JONK” JIMENEZ)

「そうしていると、どきどきしてアドレナリンが出てくるような気がしました。これこそ、ずっと探し求めていたものでした」とジョンク氏は自身の作品について書いている。しかし、ナショナル ジオグラフィックの電話取材で語ったように、氏の興味は今では都市の外側に移っている。自身はもはや、写真を撮るために、あるいは純粋に刺激を求めて廃墟に行く(多くの場合、不法侵入になる)ような、最近増えているスリルを追い求める都市探検家ではないと考えている。(参考記事:「チェルノブイリの記憶、立入禁止区域に侵入する「ストーカー」写真16点」

 こうした刺激を求める行為は、ときに高くつく。フランス北部にある醸造所を訪れたときには、犬に吠えられて、警備員に警察に通報された。「ほとんどの場所は私有地なので、不法侵入には違いないのですが、どんなところにも壊して入ったり、押し入ったりすることはありません。99%の場合、我々はただ写真を撮りに来ただけだと気づいて、追い払われるだけです。警備員にとっては、ついてない日だったにちがいないでしょう」

【ギャラリー】緑にのまれる美しき廃墟たち、写真13点(写真クリックでギャラリーページへ)
宮殿、ポーランド(PHOTOGRAPH BY JONATHAN “JONK” JIMENEZ)

 ジョンク氏は、ベラルーシの忘れ去られたソビエト軍基地から、雑草が生い茂るクロアチアの城まで、人の目に触れることのないものを探し続けている。その場所の歴史など関係ない。経過する時間のある一瞬を切り取るだけだ。歴史学者で考古学者でもあるフランス人、アラン・シュナップ氏は、ジョンク氏の写真について、「記憶と忘却、廃墟と植物、現代と古代のあいだをめぐる長い旅」と書いている。(参考記事:「ギャラリー:世界のゴーストタウン10選」

 朽ち果てていく建物は、避けられない歴史のさだめをあらためて知らしめる。最終的には自然界が、かつて謳歌していた世界を取り戻すのだ。「黙示録に書かれたこの世の終わりのような、とても暗い世界だと感じる人もいます」とジョンク氏は言う。「しかし私が見せたいものは、自然は人間よりも強いということです。最後には、自然が勝つのです」(参考記事:「【動画】廃墟の村を草がのみ込んだ、不思議な風景」

【ギャラリー】緑にのまれる美しき廃墟たち、写真13点(写真クリックでギャラリーページへ)
貯水槽、台湾(PHOTOGRAPH BY JONATHAN “JONK” JIMENEZ)

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French photographer Jonathan “Jonk” Jimenez recently published Naturalia: Reclaimed by Nature. Follow his exploration abandoned places on Instagram.

文=CHRISTINE BLAU/写真=JONATHAN “JONK” JIMENEZ/訳=牧野建志

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