写真賞2017 受賞作品発表

2018.01.26
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「命をつなぐ」粕谷 徹(神奈川県藤沢市)
撮影地:北海道、静岡県

受賞作品フォトギャラリー

2度目の挑戦でグランプリ!

 第6回を迎えた「日経ナショナル ジオグラフィック写真賞」。今年はネイチャーとピープルの両部門で合わせて315人、合計636点(単写真456点、組写真180点)の応募があった。写真家の野町和嘉氏と中村征夫氏、そして日本版編集長の大塚茂夫による審査の結果、グランプリおよび各部門の最優秀賞と優秀賞が選出された。

 グランプリに輝いたのは、懸命に卵を守り育てる海の生き物たちの姿をとらえた粕谷徹さんの作品。粕谷さんは2016年にはネイチャー部門で優秀賞を獲得しており、2度目の挑戦でその栄えある頂点の座をつかんだ。

審査員講評

野町 和嘉(写真家)
 グランプリに輝いた粕谷徹さんの作品は、命の誕生を忍耐強く観察した完成度の高い4枚組。生命体と向き合う写真家のまなざしがしっかりと表現された秀作だ。ピープル部門の最優秀賞、北原ふみえさんの「冬のザンスカール谷」は、雪に閉ざされたヒマラヤ最辺境の息遣いを作品3点のコントラストにより巧みに表現している。ピープル部門では、中堅写真家による組写真が多く寄せられたが、ストーリーをけん引するインパクトをもった一枚が撮れていないケースが多かった。

中村 征夫(写真家)
 グランプリの粕谷徹さんは観察眼が非常に鋭い写真家だ。気持ちが高ぶっている生き物を驚かさないように近づき、卵を守る親の表情や、歓喜の一瞬をとらえている。撮影には周到な調査や準備が必要だっただろう。今後の活動が楽しみだ。ネイチャー部門最優秀賞「森の小宇宙」はキノコの輝きが変化をつけて美しく構成され、気持ちがぶれていない点が作品を高めている。今回は全体に作品のテーマや内容がバラエティーに富み、両部門とも審査が楽しかった。

大塚 茂夫(日本版編集長)
 前回までと比べて、組写真の作品に力強さを感じた。写真をどのように組み合わせれば、自分のメッセージが的確に伝わるのか、応募者が試行錯誤している姿が想像できて、楽しかった。
 グランプリに輝いた粕谷徹さんは、前回は単写真で優秀賞、今回は4枚の組写真での挑戦だった。命をつなぐという生き物の根源的な営みを、奇をてらうことなく、淡々と提示した点が素晴らしい。その静けさによって、被写体である4種だけでなく、地球上のあらゆる生き物へと思いが広がる。

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日経ナショナル ジオグラフィック写真賞 2017 賞金・賞品

●グランプリ 賞金100万円

グランプリ受賞者個展を米国ニューヨーク市にて行う予定です。
副賞:キヤノン/ EOS 5D Mark Ⅳ、EF24-105mm F4L IS USM
マンフロット/ジッツオ トラベラー三脚 GT1545T+雲台GH1382TQDキット

●最優秀賞 賞金10万円

副賞:キヤノン/ EOS 5D Mark Ⅳ、 EF24-70mm F4L IS USM
マンフロット/ NG AU 2450 中型メッセンジャーバッグ

●優秀賞

副賞:キヤノン/ EOS 6D Mark II、EF24-70mm F4L IS USM

特別協賛:
キヤノンマーケティングジャパン株式会社

協賛:
マンフロット株式会社、東急リバブル株式会社
凸版印刷株式会社

後援:
公益社団法人日本写真家協会、日本自然科学写真協会、
日本旅行写真家協会、WWFジャパン、日本野鳥の会、
NPO法人フォトカルチャー倶楽部、クラブツーリズム株式会社

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