米国が極秘にUFO研究、過去を含め成果は?

1947年のロズウェル事件に始まり、現在も続いている

2018.01.05
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1966~1968年
コロラド大学UFOプロジェクト/コンドン委員会

 空軍が資金提供したこの計画は、1968年にコンドン報告にまとめられた。「UFOの事例において、地球外との関連があるという有力な証拠はなかった」という結論であり、プロジェクト・ブルーブックおよびこれ以上のあらゆるUFO研究の中止を勧告していた。報告書に触発された米国科学振興協会(AAAS)はこの問題について会議を招集。天文学者のカール・セーガンとソーントン・ペイジが議論の内容を『UFO:ある科学論争』(原題『UFOs: A Scientific Debate』、未邦訳)という1冊の本にまとめた。(参考記事:「カール・セーガンを振り返る」

1970年代~80年代
CIA、超自然現象や心霊現象を調査

 1970~80年代には、CIAがUFO目撃に関わる多くの現象を調査した。超心理学的事件、心霊事件などと呼ばれるケースだ。「UFO研究における役割、1947-90年(いまだ消えない問題)」というCIAの報告書にはこうある。「CIAの担当者は、どういったUFO目撃例がソ連のロケットおよびミサイルの進歩を知る手掛かりになりうるか判断するためにUFO問題も考察し、その防諜面を再検討した」

1976~1993年
SETI/HRMS

 SETIこと地球外知的生命探査に、NASAの予算がたった1度だけ計上されたことがある。それが、この10年ほどの期間だ。アレシボ天文台とゴールドストーン深宇宙通信施設のアンテナを使った探査に、年間1200万ドルもの額が投じられた。1990年ごろ、政府のSETI計画(NASAのエイムズ研究センターに本部を置いていた)は、「高分解能マイクロ波探査計画(HRMS)」に名称を変更。計画中止を回避するためだったが、1993年、ネバダ州選出のリチャード・ブライアン上院議員によって結局中止された。実際の観測が始まった直後のことだった。

1990年代~現在
NASA宇宙生物学研究所

 1998年に設立されたNASA宇宙生物学研究所は、同機関が実施する多くの事業の一つとして、地球以外のどこかに生命が存在する可能性を調べることを目的としている。所属する科学者たちが現在考えているのは、かつて火星に生命が存在したのか、エウロパやエンケラドスといった衛星を覆う氷の殻の下に生物がいるのか、そして仮に地球外生命を目撃できたとして、その時に「生命」の姿を認識できるのか――といったテーマだ。(参考記事:特集「宇宙生物学のいま」

今、そしてこれから

 連邦政府の補助金に頼りつつ続いている事業はほかにもある。太陽系外惑星だけでなく地球以外の生物圏も検出できる機器の開発や、地球上の生物や環境を地球外のそれに見立てて用いる研究などだ。

文=Nadia Drake/訳=高野夏美

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