米国が極秘にUFO研究、過去を含め成果は?

1947年のロズウェル事件に始まり、現在も続いている

2018.01.05
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1947年
ロズウェル(モーグル計画)

 発生後、たちまちにしてあらゆるUFO陰謀論の元祖となったのがロズウェル事件だ。宇宙船が米ニューメキシコ州の砂漠に無残に墜落し、米国政府が宇宙船(および数体の宇宙人)を回収した出来事と説明されることが多い。1994年、米空軍はこの件について報告書を発表。回収した残骸は「かつて、ソ連の核実験の証拠を大気観測で検知するために極秘に行われていた風船作戦『モーグル計画』の一部だった」とした。(参考記事:「4つの科学的な陰謀説、信者はいまも」

1948~1952年
プロジェクト・サインとプロジェクト・グラッジ

 当初は「サイン」、次いで「グラッジ」と命名された空軍出資のプロジェクトは、空飛ぶ円盤など正体不明の現象を精査するものだった。動機は冷戦と、9つの「円盤型の物体」がワシントン州上空で観察されたという1947年の報告だった。CIAは公式サイトにこう記している。「プロジェクト・グラッジの担当者たちは、UFOの目撃情報について、国外の高度な兵器設計または開発の証拠を見つけられず、UFOは米国の安全保障にとって脅威ではないと結論付けた。担当者らは、本プロジェクトの範囲縮小を勧告した。空軍が公式にUFOへの関心を示すこと自体が人々にUFOを信じさせ、『戦争が起こる』というヒステリックな空気を強めるという理由であった」

1952~1969年
プロジェクト・ブルーブック

 それまでの2つのプロジェクトを引き継いだのがブルーブックだ。原因不明の航空宇宙事件の調査としては、わかっている中で最も長く、最も大規模になった。目撃報告を受けて調査した1万2618件のうち、大半は自然現象か航空機(テスト飛行中だった初期のU-2偵察機を含む)の誤認と判定され、701件が未確認のままとされた。報告書はこう結論を出している。「空軍によって報告、調査、評価されたUFOで、我が国の国家安全保障に何らかの脅威を示唆する物はない。『未確認』に分類された目撃例が、現代の科学知識の範囲を超える技術開発または原理によるという証拠は、これまで空軍に提出も発見もされていない。『未確認』に分類された目撃例が、地球外の移動手段であることを示す証拠もない」

1960年
オズマ計画

 1950年に設立された連邦機関、米国立科学財団が出資した2000ドルのプロジェクトは、他の天体から来る知的な無線通信の兆しを探すという初の科学的調査だった。グリーンバンク天文台の望遠鏡を使い、天文学者のフランク・ドレーク(そう、筆者の父である)が無線通信に耳を澄ました。くじら座タウ星とエリダヌス座イプシロン星を周回していると考えられた惑星からの信号をとらえようとしたのだ。だが、収穫は得られなかった。

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