【動画】インドの少女が井戸の底に降りる理由

水不足が深刻なインド。井戸を探し歩き、底まで降りて水を得ている地域がある

2018.06.27
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【動画】水を汲みに井戸の底に降りる少女(解説は英語です)

 インド、マディヤ・プラデーシュ州の村に住むカジャル・ロドハーさんたちは、長い道のりを歩き、さらに深い井戸の底まで降りて水を汲まなければ、水を飲めない生活を送っている。

 この村の人は水が残っている井戸を探して、毎日暑い陽の下を何キロも歩かなければならない。しかも井戸の多くは、この時期の暑さで干上がっているので、水が残った井戸を見つけるのは難しい。

 深さ12メートルある井戸の底まで降りたところで、見つけた水はたいてい白く濁って汚れている。虫がわいていることもあるため、村の人たちは水を煮沸して飲む。

 石を組んで作られた深い井戸へと降りていくのは、村の少女だ。彼女たちは安全帯もつけず、石と石との隙間につま先を突っ込んで足がかりにし、井戸の内部に鉄の棒があれば、はしご代わりに伝って降りる。底に着いたらバケツで水を汲み、地上にいる村人にロープで引き上げてもらう。

 登っている最中に足を滑らせれば、井戸の底に落ちてしまう。そうした事故は珍しくなく、28歳になるロドハーさんの話によると、2018年5月にも隣の村の少女が、作業中に底に落ちて片脚を骨折したという。(参考記事:「インドに残る児童婚の風習、背景に根強い貧困 写真8点」

 水不足はロドハーさんの村に限った話ではない。現在、インド全土の億単位の人々がひどい水不足の中にいる。政府機関のシンクタンク「The National Institute for Transforming India Aayog (NITI Aayog)」は2018年6月中旬に水問題に関する報告書を発表。この中で、インドでは安全な水が得られないため、毎年20万近くの人命が奪われており、この傾向は今後数年でさらに悪化するだろうと指摘している。(参考記事:「5月にケープタウンの水がなくなる、非常事態」

 報告書ではさらに、インド国内における水の需要は2030年までに供給の2倍に達し、数億人が深刻な水不足に直面するという。(参考記事:「温暖化で木が増えると水不足に?」

 人々が水に関して役に立つ情報を入手できるようになれば、事態は今よりは良い方向へ進むだろう。州政府同士が協力すればさらに良いが、実際には水資源の管理はうまくいっていない。州の多くが水資源は限られているため、融通し合ったところで、結局は「水を得られる人」と「水を得られない人」が出てしまうと考えているからだ。今回の報告書によれば、最近、インド全州の半分を巻き込んだ河川を巡る紛争が7件起きているという。

文=HEATHER BRADY / 訳=潮裕子

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