【動画】かわいいヘラジカの三つ子が家に来た!

健康状態がよく、生まれて数日のようと専門家、カナダ

2018.06.08
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裏庭にやってきたとても珍しいヘラジカの三つ子。(字幕は英語です)

 カナダでヘラジカを見ることは決して珍しくない。しかし、ヘラジカの三つ子はめったに見られない。

 カナダ在住のランディー・イングラムさんがアルバータ州ディズベリーにある自宅の裏庭で、ヘラジカの母親と三つ子に遭遇した。イングラムさんは「自然好き」を自称しているが、ヘラジカの三つ子は見たことがなかった。そこで、スマートフォンを取り出し、貴重な動画を撮影することにした。(参考記事:「【動画】ヘラジカ、住宅地で迫力のガチンコ対決」

 イングラムさんは「CBC News」の取材に対し、「どうしようもないほどかわいく、夫と一緒に興奮していました」と話している。「母親は双子で、3年前からよく見かけていました。その彼女がついに赤ん坊を産んだのです。しかも、三つ子です。最高にクールだと思いました」

 野生生物の生態を専門とする米ミシガン工科大学のロルフ・ピーターソン氏は、数十年にわたってヘラジカを研究してきた。氏はナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーでもあり、3〜4年前に1度だけヘラジカの三つ子を見たことがあるという。米ミシガン州のアイル・ロイヤル国立公園で、雌のヘラジカについて行く3頭の子どもを目撃し、遠隔カメラで撮影した。ピーターソン氏によれば、子どもたちは生後1カ月くらいで、それ以降、同じような家族を見たことはないという。(参考記事:「【動画】希少な「白いヘラジカ」、しかも双子!」

奇妙な子育て事情

 ヘラジカの三つ子が生まれるかどうかは、周囲の安全性と母親の健康状態に左右される。三つ子は珍しいが、環境に恵まれていたら、双子は比較的多い。ピーターソン氏によれば、母親の健康状態が良い場合、10〜20%の確率で双子が生まれるという。

 イングラムさんの動画を見たピーターソン氏は、子どもたちはとても健康状態がよく、生まれて数日しかたっていないようだと述べている。また、もし周囲に捕食者がいる場合、3頭そろって1歳を迎える可能性は低いと言い添えた。ただし、イングラムさんの家が近くにあるおかげで、長く生きられる可能性も十分ある。

【参考ギャラリー】動物たちの寝顔にホッとする 写真24点(写真クリックでギャラリーページへ)
巣穴で眠るホッキョクギツネ。(Photograph by Ashley Falls, National Geographic Your Shot)

「この(動画の)ヘラジカは人の近くで暮らしています。捕食者たちはたいてい人と距離を置くため、雌のヘラジカはよくこのような行動を取ります」(参考記事:「世界をきれいにするカラス、自然の物に巣をかけないツバメ」

 ピーターソン氏によれば、3頭の子どもが三つ子かどうかを動画から断定するのは不可能だが、月齢と大きさがよく似ているため、三つ子である可能性は極めて高いという。ただし、雌のヘラジカが自分の子どもでない個体を「養子に迎える」ケースも知られている。

 米アラスカ州魚類狩猟局の野生生物学者トム・シートン氏は、2010年にそのようなケースが起きたとき、Fairbanks Daily News-Miner紙の取材に対し、「決して珍しいケースではありません」と話している。「ヘラジカの世界では、子どもの取り引きや強奪といった奇妙なことが起きています」

文=ELAINA ZACHOS/訳=米井香織

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