2018年4月、米カリフォルニア州で珍しい色の目をもつコヨーテが目撃された。(PHOTOGRAPH BY CALLIE BROADDUS)
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「コヨーテだ!」

 動物写真家で、米国カリフォルニア州にあるポイントレイズ国定海岸の自然ガイドでもあるダニエル・ディートリック氏は、双眼鏡を放り出すとアクセルをいっぱいまで踏み込んだ。800メートルほど先の幹線道路沿いに、昼寝から起き上がるコヨーテが見えたからだ。(参考記事:「動物大図鑑 コヨーテ」

 ディートリック氏が運転する野生動物撮影ツアーの車が近づく間、コヨーテはのんびりと立ち上がり、ゆったりとした足取りで密生した雑木林を進んだ後、ふと岩の上に立ち止まってこちらを振り返った。そうしてから、コヨーテは背の高い草むらの中へと姿を消した。

 コヨーテの目撃自体は珍しいものではない。この数十年で米国各地に広がっているからだ。

 ただ、ディートリック氏は、4月に自分が撮影した写真を見て言葉を失った。コヨーテがこちらを見つめ返す目は、灰青色の瞳だったからだ。

青い瞳のコヨーテ

「初めて見ました」。スペイン科学研究高等評議会の上級研究員で、25年以上前から動物の体色の研究を続けるフアン・J・ネグロ氏は語る。

 ネグロ氏によると、飼いイヌの中には青や緑といった珍しい色の目を持つ種もいる、でも、これは人間が8000年間にわたって品種改良を重ねてきた結果で、金色以外の瞳をしたコヨーテはこれまで見つかっていない(コヨーテの子どもの目は、生まれたときは青みがかっている。それも、生後6週間ほどで黄色に変わる)。(参考記事:「世界で最も醜い犬は品種改良の産物」

 野生の哺乳動物や鳥は、同じ種であれば、同じ目の色をもつ傾向にある。性別、年齢、繁殖の準備ができているかどうで、目の色が変わる個体が存在するケースもあるが、それも鳥など特定の種に限られている。

「珍しい体色の個体は、突然変異として現れることがあります」とネグロ氏は言う。しかし、今回のコヨーテのような、青い目をした野生の哺乳動物は、100万匹に1匹程度しかいない極めて珍しいものだと考えられている。

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