【動画】オレンジ色の雪! 東欧で観測、その理由は

砂が関係していると専門家、「火星でスキーをしている」との声も

2018.03.28
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【動画】東欧周辺の空と雪がオレンジ色に。(解説は英語です)

 ロシア、ブルガリア、ウクライナ、ルーマニア、モルドバにかけての地域で、オレンジ色の雪が降った。冬山が砂漠のような色に染まり、超自然的な光景へと変わっている。(参考記事:「【動画】大寒波、熱湯が空中で凍る! シャボン玉も!」

 ソーシャルメディアには、「今日は火星でスキーをしている」という投稿まで現れた。ロシアのソチでスキーをしていたユーザーによるコメントだ。(参考記事:「地球で「火星」を体験できる場所6選」

 それにしても、雪がオレンジ色になるという現象は、なぜ起こるのだろうか? 前例はあるのか? 今後も起こることがあるのか? こうした疑問に答えよう。

オレンジ色の雪が降るわけ

 今回の現象は、3月23~25日にかけて発生した。雪がオレンジ色になったのは、サハラ砂漠から吹き上げられた砂が原因だ。ヨーロッパ上空では、低気圧の影響で反時計回りの風が吹いているため、サハラ砂漠のある南から南西の方向より風が吹き込んでくる。つまり、アフリカの砂塵が雪や雨と混じり合い、それが雪として降ってくるというわけだ。(参考記事:「アフリカの砂塵、米大陸へ」

【参考動画】熱い砂漠の珍しい雪。(解説は英語です)

 英国気象庁のスティーブン・キーツ氏は、英インディペンデント紙に対し、「砂は大気に高く吹き上げられる際に広く分散します。雨や雪が降るとき、大気中に砂があれば、すべて一緒に降ってきます」と話している。また英ガーディアン紙は、オレンジ色の雪には花粉の粒子も含まれていると報じている。(参考記事:「環境汚染で170万人の子どもが死亡、WHOが報告」

周辺への影響と他の事例

 オレンジ色の雪が降る前の3月22日、サハラの砂を大量に含んだ風が地中海を越えた。ギリシャのクレタ島からトルコにかけての地域がその風にのみ込まれ、赤茶けた靄(もや)がかかって視界が悪くなった。

 ギリシャのアテネ国立天文台は、ここ10年間、高濃度のアフリカの砂塵を観測している。同天文台の見解によると、今回起きたサハラ砂漠からギリシャへの砂の移動は、今までで最大規模のものだ。(参考記事:「インドで最悪級の大気汚染、PM2.5基準の16倍」

 東欧でも、砂の濃度が通常より高いことが報告されている。口に砂が入ったという人も多い。

【参考動画】酸性雨とは。(解説は英語です)

 英BBCによると、このように砂が押し寄せてくる現象が起きるのは、5年に1度ほどだ。2017年10月には、ハリケーン「オフィーリア」がサハラ砂漠の砂を英国まで運んで空を赤く染め、ポルトガルとスペインでは強風によって大規模な山火事が発生した。(参考記事:「現場に突入、消防士だから撮れた山火事の内側 写真18点」

 2007年にシベリアで観測されたオレンジ色の雪は、腐臭を伴うべとべとしたものだった。高濃度の鉄、酸、硝酸塩が含まれており、隣国カザフスタンからの化学汚染物質が原因ではないかと考えられている。(参考記事:「砂漠の巨大な目、動く石、光る球 驚きの自然現象3選」

文=Elaina Zachos/訳=鈴木和博

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