【動画】ブラジルで、大人のオスのジャガーとオオアリクイが遭遇した。その一部始終を写真家がとらえた。(解説は英語です)

 ブラジルのパンタナールと呼ばれる熱帯性湿地。そこにある牛牧場の真ん中で起きた出来事だ。うっそうと茂った木々の中からオオアリクイが姿を現し、湖のほとりで水を飲み始める。野生動物写真家は、これを撮影しようとおんぼろのカヌーに乗ってカメラを構えていた。すると、視界の隅で何かが動いた。大型のオスのジャガーだ。

 ジャガーの首の筋肉はがっちりとたくましく、足はボクシングのグローブよりも大きい。そっとオオアリクイに歩み寄り、その後ろでかがみ込む。そして飛びかかるかと思えたとき、どういうわけかジャガーは動きを止めた。(参考記事:「【動画】激闘!ヒョウ vs 巨大ニシキヘビ」

 世界中でネコ科動物の写真を撮っているルーク・マッセー氏にとって、この2017年9月の光景は、それまで野生の世界で目撃してきたことのなかでも、特に奇妙なものだった。

「ジャガーが後ろから近寄って来るのが目に入ったとき、オオアリクイはまったく気づいておらず、無防備でした。ジャガーが狩りを行うシーンか、迫力ある戦闘シーンを見ることができるとしか思いませんでした。ジャガーが寝そべってただ見ているなんて、想像もしませんでした」(参考記事:「ヒョウの子を育てるライオン、殺さないのは異例」

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 しかし、ネコ科動物の保護団体パンセラが統括しているパンタナール・ジャガー・プロジェクトの研究者フェルナンド・ロドリゴ・トルタト氏にとっては、驚くような話ではないという。「オオアリクイはジャガーのエサになることもありますが、パンタナールでは頻繁に起こることではありません。その確率は5%未満です」。トルタト氏は、電子メールでそう答えている。

 この広大な湿原に暮らすジャガーは、カイマン(ワニの一種)、カピバラ、ペッカリー(ヘソイノシシ)を好むという。「このジャガーは、お腹がいっぱいだったのかもしれません。きっとアリクイに興味があっただけなのでしょう」(参考記事:「ジャガーがワニをとらえた決定的瞬間、15秒の早業」

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