鳥の飛行の軌跡を1枚の写真に収めたらこうなった

「見えないものを見えるように」とスペインの写真家

2017.12.27
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特集フォトギャラリー5点(画像クリックでリンクします)
キョクアジサシの飛行。(PHOTO ILLUSTRATIONS BY XAVI BOU)

 鳥の飛ぶ軌跡が空に残るとしたら、どのように見えるだろうか?

 スペインのバルセロナを拠点とする写真家のシャビ・ボウは長年、こんな疑問を抱いてきた。砂の上を這うヘビが波のような跡を残すのと同様、鳥も空で模様を描いているに違いないと思ったのだ。そこでボウは、5年前から飛翔の軌跡をとらえようと試行錯誤してきた。本人の言葉を借りれば「見えないものを見えるようにする」努力だった。

 ボウはまず、観察しているだけでは駄目だと気づく。どうすれば自然への愛情と鳥の美しさを写真で表現できるのか? 彼は今までにない新たな写真技法の研究に没頭していった。

 最終的に彼が選んだのは、飛んでいる鳥をビデオカメラで撮影し、その一部を使って、高解像度の画像を作り出す方法だった。仕上がりを事前に予想できない点で、フィルムを暗室で現像するプロセスに似ていると、ボウは思った。作業をしていると、幻想的な画像が突如として姿を現し始める、まさに魔法のような瞬間があるのだという。

 ボウは地質学と写真学の学位をもち、ファッション業界の照明技師として働いたり、映像編集スタジオを経営したりしてきた。彼が「オルニトグラフィア(鳥類写真)」と呼ぶ、このプロジェクトは自然への情熱と仕事がうまく重なったものだという。「これは専門的で、やりがいがあって、芸術的で、自然とも関わる仕事です。写真と自然をつなぐものを、私は探していたのです」

※ナショナル ジオグラフィック1月号の記事「羽ばたきの軌跡」で、シャビ・ボウ氏の鳥の軌跡の写真19点を紹介しています。

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