準惑星に初めてリングを発見、太陽系外縁ハウメア

環ができる理由や方法を解き明かす手掛かりに

2017.10.12
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
最新の発見に基づくイラスト。準惑星ハウメアの周りを、天体の破片からできた細い環が取り巻いている。(ILLUSTRATION BY IAA-CSIC/UHU)
[画像のクリックで拡大表示]

 オルティス氏によると、環の存在は予想外だったが、驚くようなことではないという。ハウメアの2つの衛星ヒイアカとナマカは、かつてハウメアと未知の天体が衝突したときに形成されたと考えられているため、残りの破片が周囲に漂っていても不思議はないからだ。

「ただ、冥王星と、その衛星カロンも、同じように衝突によって形成されたと考えられていますが、ニューホライズンズがすぐ近くから観測しても、環は1本も見つかりませんでした」と彼は言う。「ですから、ハウメアに環があるだろうとは考えなかったのです」(参考記事:「冥王星、準惑星としては最大か?」

探査機は大丈夫?

 オルティス氏は、ほかのカイパーベルト天体についても、掩蔽を利用して環を発見できるかもしれないと期待している。また、ハウメアの細長い形状と自転の速さが、環の成り立ちを理解する上で重要な手がかりになるかもしれないと考えている。

 以前は、土星や木星のような巨大惑星だけが環を持つことができると考えられていた。ところが2013年に、ある研究チームが、土星と天王星の間の軌道を回るカリクローというケンタウルス族の小惑星に環があることを発見し、小惑星でも環を持てることが明らかになった。(参考記事:「環を持つ小惑星を初めて発見」

 2015年には別の研究チームが、2011年に行った観測のデータから、同じくケンタウルス族の小惑星キロンの周りに環があることが分かったと報告した。相次ぐ発見から、ケンタウルス族の小惑星は、環を持つことを可能にするような特殊な条件が備わっているのだろうかという疑問が生じた。

 今回、ハウメアの環が発見されたことで、ケンタウルス族の小惑星が特殊なわけではないことが明らかになった。ショーウォルター氏は、「小さな天体の環は特に変わったものではなく、少なくとも太陽系ではときどき見られる構造であることがはっきりしました」と言う。

 ハウメアに環があるのなら、ニューホライズンズが次にめざすMU69にも環があって、探査機を傷つけたりする可能性はないのだろうか?オルティス氏は、可能性は低いと言う。

「天体の周りに環が形成されるためには、ある程度の大きさが必要なのかもしれません。MU69は非常に小さいので、環を保持することはできないでしょう。ニューホライズンズが接近通過を行う際には、環がある可能性も考慮する必要はありますが、実際には問題にならないと思います」(参考記事:「想像以上の異形。巨大環もつ太陽系外惑星の姿」

文=Michelle Z. Donahue/訳=三枝小夜子

  • このエントリーをはてなブックマークに追加