【動画】中国の塩湖が虹色に! その理由は?

空撮動画で楽しむ彩り豊かな「中国の死海」、色の秘密を解説

2017.09.28
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【動画】あざやかな色を帯びる運城の解池。(解説は英語です)

 中国の「死海」とも呼ばれる運城の塩湖には、多くの観光客が押し寄せる。解池(かいち)というその塩湖は、有害な藻類が大発生する「藻類ブルーム」によって、色合いが赤紫や緑、黄色に変わる珍しい湖だ。(参考記事:「緑色の湖が3カ月で真っ赤に、ウルミア湖」

 この現象を引き起こしているのは、ドナリエラ・サリナ(シオヒゲムシ)という藻類だ。米航空宇宙局(NASA)によると、この藻類は通常の海水環境では緑色だが、塩分の高い環境や光が強い環境では、「細胞などを保護する目的でカロテノイドが生成される」ため、赤い色を帯びる。つまり、湖の色が変わるのは、植物性色素であるカロテノイドが原因だ。(参考記事:「ロシアの川が真っ赤に、工場の排水が原因か」

 この藻類について研究しているチリのコンセプシオン大学によると、ドナリエラ・サリナは、もっとも耐塩性の強い真核生物(はっきりと分かれた核を持つ生物)といわれており、チリ、オーストラリア、メキシコ、イスラエルなど、世界中の塩湖がある場所に生息している。

 藻類によっては、強い光、濃い塩分、養分の欠乏、高温といった環境ストレスを受けると、乾燥重量(乾燥して水を除いた後の重さ)の10%以上のβ-カロテンが蓄積されることがある。これは、「今までわかっているなかでは、自然界で最も高濃度でこの色素が集まる場所」である。

 豊かな色を持つドナリエラ・サリナは、食品着色料や化粧品の添加物として広く使われている。また、マルチビタミン剤としても利用される。

 運城の解池は、4000年にわたって人々に塩を提供してきた。内陸にある硫酸ナトリウム塩湖としては世界で3番目に大きく、120平方キロメートルほどの広さがある。(参考記事:「壁紙:塩の収穫(ウユニ塩湖)」

 有名なイスラエルの死海と同じく、運城の塩湖もミネラル分が豊富で、肌によいとされる。しかし、死海の黒い泥は塩化物に由来するのに対し、運城の泥は硫酸塩に由来するため、多様な動植物が生息できる。(参考記事:「死海、存続危機の観光地」

 ただし、藻類ブルームによって水中の栄養分が過剰になると、デッドゾーンと呼ばれる低酸素域が生まれることがある。藻類が増殖を続ければ、1ミリリットルあたりの細胞数は数百万個に達する。そうなれば、ほかの生物は呼吸できなくなり死ぬ。その死骸は水中のバクテリアによって分解される。(参考記事:「メキシコ湾のデッドゾーン、最大規模に」

 水中の酸素は、こういった腐敗によっても失われてゆく。このような状況では、ほとんどの魚や虫は生息できなくなる。(参考記事:「有毒な藻の大繁殖、各地で増加のおそれ」

文=Austa Somvichian-Clausen/訳=鈴木和博

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