【動画】中国のエキゾチック・ペット人気で取引が活況
中国で、珍しい動物の飼育数が増えている。だが、野生動物の取引が合法か違法かの境目は曖昧だ。(字幕は英語です。0:00~:主に爬虫類を扱うチェン・ファンジア氏、2:58~:北京のペットショップやさまざまなペットたち、3:56~:北京猛禽類レスキューセンター)

 中国、北京に住むチェン・ファンジア氏の動物飼育歴は、中学生のときのトカゲとカメから始まる。高校生になると、初めてヘビを飼った。

「初めはただの趣味でした」と彼は言う。「やがて、1匹また1匹と増えていき、次に繁殖を始めました」

 それから販売を始めるまで、時間はかからなかった。今やチェン氏が住むアパートのうち、1室はヘビ専用だ。ガラス製の飼育箱が、床から天井までを埋め尽くしている。「爬虫類をペットにするのはすごく格好いいんです」とチェン氏。

 毒ヘビ、超希少なカメ、成長すれば体長4.5メートルにも達するイリエワニの幼体から、サル、猛禽類、さらにはサメまで、「エキゾチック・ペット」と呼ばれる珍しい野生動物のペットが中国で人気を集めている。中心は20代から30代の若者たちだ。(参考記事:「ワニを殺してワニを守る、矛盾抱えるワニ猟に密着」

「ここ中国では、単なる流行以上の存在です」。そう語るのは、映像作家のショーン・ギャラガー氏だ。北京に拠点を置くギャラガー氏は、この現象についてナショナル ジオグラフィック向けに短いドキュメンタリー(冒頭の動画)を制作した。若者は目新しく、変わった物を欲しがる。「彼らは友人に見せびらかせるような、目立つ物が欲しいのです」(参考記事:「風変わりなペットたち」

野生動物ペット、心配の数々

 こうしたエキゾチック・ペットのブームに対し、環境保護や動物愛護の活動家らは急きょ「これら野生動物は、野生が本来の姿である」とするメッセージを発している。家での飼育はこうした動物の本来あるべき生活を損なうだけでなく、飼い主にも危険を及ぼす恐れがある。エキゾチック・ペットが媒介しうる病気は、サルモネラ、ヘルペス、結核、SARS、鳥インフルエンザなど数多い。(参考記事:「エボラウイルスの感染源に意外な動物」

 加えて心配されているのが、エキゾチック・ペットの増加が野生動物に与える打撃だ。これらのペットの中には、チェン氏が売る爬虫類のように飼育下で繁殖したものもあれば、野生で捕獲されたものもある。特に、後者のペットを売買することは、種の存続を明らかに脅かすことになる。例えば2013年、タイ当局はヘサキリクガメ54匹をマダガスカルから密輸しようとしていた男を逮捕した。野生で残っている全てのヘサキリクガメの10%と推定される数だ。

「エキゾチック・ペットの問題は、取引のおよそ半分、つまり年間数百億ドル相当が違法だということです」と、ペットの売買に詳しい英オックスフォード大学の動物学者、トム・ムーアハウス氏は指摘する。「自分が買おうとするペットが野生で捕獲されたものかどうか、劣悪な状態で運ばれたものかどうか、消費者が知る術はほとんどありません」

 絶滅が近い特定の野生生物について国際取引ができるのは、学術研究など非商業目的の場合だけと国際条約で規定されている。ならば、絶滅が危ぶまれるこれらの動物は、どのようにペットへの道をたどっているのだろうか?(参考記事:「ワシントン条約会議が浮き彫りにした9つの現実」

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