所有する土地の様子を見に行ったあと、洪水の中を歩いて戻る男性。テキサス州ロックポート。(PHOTOGRAPH BY ADREES LATIF, REUTERS)
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 大型ハリケーン「ハービー」は、米国南部に大きな爪痕を残した。テキサス州ロックポートでは風速約58メートルを記録、強さは5段階中2番目のカテゴリー4に分類され、2005年に米海岸を襲った「ウィルマ」以降でもっとも強いハリケーンとなった。(参考記事:「観測史上初、太平洋にカテ4のハリケーンが3つ」

 テキサス州沿岸部では、甚大な被害が発生した。230万人以上が暮らす米国第4の都市ヒューストンは洪水に見舞われ、数十万人が停電による影響を受けた。

 沼地を切り開いて造られたこの都市は、洪水に見舞われやすい。排水も数十年前にできた運河に頼っており、河川や水路に近い場所では鉄砲水のリスクもある。地元紙が昨年実施した調査によると、人口が急増する前に造られた水路を改修するには総額260億ドルが見積もられている。

国際宇宙ステーションから見たハリケーン「ハービー」。8月25日(PHOTOGRAPH BY NASA VIA REUTERS)
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 またこの一帯は石油およびガス産業の中枢でもあるため、ハリケーンの影響が心配されている。すでにガスの価格は値上がりをはじめているが、特に懸念されているのは、世界有数の交通量がある運河「ヒューストン・シップ・チャネル」に面する製油所群だ。

 地元報道機関は2008年に、この地域が大規模なハリケーンに襲われた際の影響について調査している。それによると、石油や化学物質の流出による環境被害だけでなく、さまざまな業界が打撃を受けて経済的に大きな影響が発生することも十分考えられるという。(参考記事:「フォトギャラリー:猛威を振るう異常気象」

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