【動画】なぜ金魚にエサを?(CREDIT: cleanldy via Storyful)

 タカのひなを育てるワシに、子ヒョウをかわいがるメスライオン。自然界ではときおり、別種の子供の世話をする例がみられるが、今回の動画に登場するのは、金魚にエサをやるショウジョウコウカンチョウ(Cardinalis cardinalis、英名カージナル)だ。(参考記事:「【動画】なぜかライバルのヒナを育てるワシ」「ヒョウの子を育てるライオン、殺さないのは異例」

 2010年にYouTubeに投稿されたこの動画には、赤い鳥が金魚のいる池のそばまでトコトコとやってきて、エサをねだる口に、種のようなものを入れてやる様子が映っている。

 動画に付けられたキャプションによると、このショウジョウコウカンチョウは、金魚に餌をやるために1日に6回も池にやってくるのだそうだ。(参考記事:「動物大図鑑 ショウジョウコウカンチョウ」

 鳥はなぜ別種の動物にエサをやるのだろうか。米プリンストン大学の生物学者クリスティーナ・リール氏は言う。「私が考えるに、水面に出ている金魚の開いた口は、大きさも形もひな鳥のそれとよく似ており、これがエサをやらなければという成鳥の本能を刺激するのでしょう」

 ひな鳥の口は、明るい赤や黄色といった鮮やかな色をしていることが多い。成鳥にとってはこれがまるで的のように見え、「ここにエサを入れて!」と訴えていると感じられる。

「こういう例を見ると、人間の目から見れば明らかに異常な状況においてさえ、体に深く染み込んだ習性が単純な刺激によって呼び覚まされることがあるという事実に驚かされます」とリール氏。(参考記事:「動物たちはなぜ奇妙な贈り物をするのか」

金魚は大歓迎

 こうした鳥の珍しい行動を動画で見ている分には楽しいが、「ショウジョウコウカンチョウが金魚にエサをやるという行為は、生物学的な意味でいえば明らかな時間の浪費です」とリール氏は言う。「もしショウジョウコウカンチョウが自分のひな鳥の代わりに金魚にエサをやっているのだとすればなおさらです」

 一方、金魚にしてみれば、ただでエサがもらえるのは大歓迎だろうと、チェコ科学アカデミーの生物学者ケビン・ロシュ氏は言う。

 金魚が属するコイ科の魚は頭がよく、エサが豊富な場所や、定期的に供給される場所を覚えている。(参考記事:「さかなクンの江戸水族館へようこそ!」

 ただぼんやりと水面で口を開けているように見えても、彼らの行為には理由がある。金魚は昆虫などの獲物を吸い込んだり、酸素を取り入れたりするために口を開けているのだ。

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