【動画】金魚にエサをやる鳥、理由は?

池に1日6回も飛来、不思議な行動について専門家に聞いた

2017.08.10
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 今回の動画以前にも、金魚にエサをやるショウジョウコウカンチョウが確認された例がある。

 米ピッツバーグにある国立鳥園の鳥類学者ロバート・マルビヒル氏によると、1960年代に出版された図鑑シリーズ『ライフネーチュアライブラリー(LIFE Nature Library)』には、金魚にエサをやるショウジョウコウカンチョウの白黒写真が掲載されていたそうだ。

 2010年の動画の場合と同じく、「図鑑の解説文には、私が覚えている限り、これは親による子供へのエサやり行動が別の対象に向けられている例であり、おそらくは鳥の方が、自分のひな鳥を亡くしたばかりだと思われる、とありました」とマルビヒル氏は言う。

水鳥の場合は?

 実はネット上にはこれ以外にも、コクチョウやカモのひなが金魚に「エサやり」をしているように見える動画がアップされている。これらの行動もまた同じ理由によるものだろうか。(参考記事:「透明な金魚を開発、解剖が不要に?」

コクチョウがなぜコイにエサを?

 そうとは言い難い、とリール氏は言う。ショウジョウコウカンチョウの生まれたばかりのひなは羽毛もなく、目も見えず、すべてを親の世話に頼っている。このように、親による保護やエサやりを必要とするひなが生まれるタイプの鳥を「晩成鳥」という。

 一方で、大半の水鳥は「早成鳥」だ。彼らはふ化の直後でも羽毛を持ち、目は開いており、すぐに巣を離れることができる。

 つまり理論的には、水鳥はエサをねだる口に対して、ショウジョウコウカンチョウと同じ反応をするはずがないということになる。

 水鳥の保護活動を行う米国のNPO「ダックス・アンリミテッド」の保全科学・計画の責任者J・デール・ジェイムズも、これに同意している。

「動画のハクチョウの仲間もカモも、見たところ捕獲された環境にいるようです。こうした場所では、エサはペレット状のものが与えられていると思われますが、それを水に浸してから食べるのは珍しいことではありません」

 つまり、この場合はコイがコクチョウのエサを横取りしているということのようだ。(参考記事:「釣り上げた魚の口の中にモグラが! なぜ?」

文=Jason Bittel/訳=北村京子

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