【動画】卵を盗むヒヒに親鳥が猛反撃

鳥の世界の「用心棒」エジプトガン、激しい抵抗の結末は

2017.04.13
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卵泥棒のヒヒにガンが反撃
南アフリカ共和国のクルーガー国立公園。2羽のガンに攻撃されながらも、空腹のヒヒが巣の中の卵を奪った。

 ヒヒには人間っぽい点が多いが、機に乗じるのがうまいのもその1つだ。

 南アフリカ共和国のクルーガー国立公園で、ある対決の瞬間が撮影された。空腹のヒヒがガンの群れを不意打ちし、卵をめぐって争いになったのだ。

 食事にありつこうとしたヒヒはまず、ゆっくりと慎重にガンの群れに接近。次いで素早く行動に移り、卵の入った小さな巣を守る2羽のエジプトガンに迫った。

 エジプトガンは、縄張りに侵入する者を容赦なく攻撃する。繁殖期間中は一夫一妻のため、ヒヒを攻撃した2羽はつがいだったのだろう。初めはガンが卵を守れそうに見えたが、ヒヒの粘り強さが上回った。翼やくちばしの激しい攻撃を巧みにかわし、卵を奪うことに成功した。(参考記事:「【動画】子を襲われた母ウサギが、ヘビに猛反撃」

2度目の挑戦

 この映像は2016年夏に撮影され、最近になって公開された。撮影したのは同国立公園の南部にあるロッジのマネージャー、コリン・プレトリウスさん。プレトリウスさんはエジプトガンを、鳥の世界の「用心棒」と表現する。

「このヒヒは群れで行動していましたが、この1匹だけが卵を狙って行動を起こしました」とプレトリウスさん。「撮影したのは、2度目に巣に近づこうとしたときの様子です」

 プレトリウスさんは、この一帯では数百羽のガンが営巣しているため、腹を空かせた捕食者の標的になっていると指摘した。(参考記事:「【動画】ペンギンの夫と愛人の熾烈な戦い」

「ヒヒの企ては成功しました。きっと、『今度こそ負けない』と決めていたのでしょう」と、プレトリウスさんは卵泥棒の顛末を振り返った。

 巣を襲ったのはチャクマヒヒとみられる。厄介な攻撃性と知能の高さで有名な種だ。極めて複雑な社会構造を作り、群れの規模は100匹に達することもある。

 ヒヒの悪賢い行動は、南アフリカではお馴染みだ。ケープタウンでは都市部にもヒヒが多く入り込み、時に住民との衝突を引き起こしている。ヒヒたちは人間と食物を関連付けるようになっており、民家やごみ箱に食料があることも知っている。

 同国ではヒヒは保護対象であり、2000年以降、ヒヒに餌をやったり危害を加えたりする行為は法律で禁じられている。一方、ヒヒは民家やレストランに侵入することで知られ、食べ物を持った人が襲われる被害も報じられている。

【参考特集】ナショナル ジオグラフィック日本版2017年4月号「エチオピアの草原に生きるゲラダヒヒ」
現生のサルでは唯一、草を主食とするゲラダヒヒ。アフリカ東部の住民たちが生活のために守ってきた草原は、彼らにとって貴重な生息地だ。

文=Sarah Gibbens/訳=高野夏美

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