【動画】クラゲがすむ「湖」を発見、新種も多数

42の海水湖が新たに見つかる、独特の貴重な生態系

2018.03.05
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外洋より温かく、塩分濃度は高い

 海水湖の生態系はもろい。独立しているように見えるものの、実は地下で海とつながっており、気候変動の影響を特に受けやすい。外洋より水が温かく、塩分濃度が高いため、気候変動が今のペースで続いた場合、海がどのようになるかを垣間見ることができる。(参考記事:「温暖化で魚が小型化している、最新研究、反論も」

【動画】生態系を持つクラゲ:端脚類の多くの種がクラゲに依存しながら生きている。(解説は英語です)

 肉眼で見えるどの生物よりも長く、クラゲは海に暮らしてきた。温かい水で繁栄する傾向にあるため、気候変動はむしろ利益になるかもしれない。しかし、すべての海水湖に誰もが知っているおわん形のいわゆる「クラゲ」が生息するわけではない。若いポリプが湖底に生息している海水湖もあるし、どちらの個体数も減ってしまった海水湖もある。塩分濃度と高温はクラゲの数に影響を及ぼす要素なのかもしれない。

 海水湖の温かさはユニークな種も生み出している。ベッキング氏らが試料を採取した種のうち、少なくとも4分の1は固有種と思われる。

 調査に際して、ベッキング氏らは現地へ向かうためのあらゆる手配を自分たちで行わなければならなかった。しかし現在は、ラジャ・アンパット諸島へのフェリーが週2便運航しており、旅行者もアクセスしやすくなった。海水湖は養殖に使用されることが多く、外来種が悩みの種となっている。

 ベッキング氏らは現地当局に調査結果を報告し、共同で保護管理の計画を立てている。3月中には、自治体、地域レベルでモニタリングを実施する予定だ。(参考記事:「本州の9割強相当の海洋保護区を設立、セーシェル」

「エコツーリズムはとても有益かもしれません」とベッキング氏は話す。「しかし同時に、規制がなければ、たやすく行き過ぎになってしまうでしょう。問題は、そのさじ加減がわからないことです」(参考記事:「【動画】はしゃいだオットセイがカヤックに衝突」

【ギャラリー:南極の氷の下、水深70mの海で驚異の光景を見た 写真12点】

文=Elaina Zachos/訳=米井香織

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