【動画】深海エイが熱水噴出孔に卵、温めるためか

ガラパゴスの深海、水温と孵化の関係は謎

2018.02.13
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【動画】深海のエイ、熱水噴出孔で卵を温める?
ガラパゴス海洋保護区の深海で、熱水噴出孔に折り重なった不思議な形の卵が見つかった。(解説は英語です)

 世界でいちばん我慢強い母親は、4年半近く卵を抱き続けた深海のタコだろう。だが、その王座を脅かしかねないライバルが見つかった。(参考記事:「4年5カ月、卵を抱き続けた深海のタコ」

 科学者たちが目の当たりにしたのは、やはり深海にすむ魚が何年もかけて卵をかえそうとする姿。しかも、場所は例のタコよりずっと変わっている。海底から熱水が噴き出す、熱水噴出孔なのだ。(参考記事:「マリアナに新たな熱水噴出孔と深海生態系を発見」

 この生物は、パシフィック・ホワイト・スケート(Bathyraja spinosissima)というガンギエイの1種。白っぽい体に飛び出た目を持つエイの仲間で、水深3000メートル近い深海でも生息できる。

ガラパゴスの深海へ

 2015年6月、科学者たちは無人探査機を遠隔操作し、ガラパゴス海洋保護区の深海を調査した。そこで目にしたのは、熱水噴出孔のそばに散らばり、山のようになったエイの卵だった。科学者らは探査機のロボットアームを使い、黄緑色の卵を4つつまみ上げて、DNA分析のため船に持ち帰った。いずれも、しぼんだフットボールほどの大きさだった。(参考記事:「深海の最新写真10点、奇妙で神秘的なガラパゴス沖」

 ガンギエイが、熱水噴出孔を「育児室」として使う様子が見つかったのは今回が初めて。ここに卵を産むのには何か理由があるはずだと、科学者たちは考えている。

「冷水の中では、卵の孵化に時間がかかる。ガンギエイは噴出孔の上で卵を温めているのかもしれない」。ナショナル ジオグラフィック協会のエクスプローラーで、今回の研究を主導したペラーヨ・サリナス・デ・レオン博士は、学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」にこのように記している。

熱水噴出孔に卵を産むことが判明した動物は、パシフィック・ホワイト・スケートが初めてだ。(PHOTOGRAPH BY JULYE NEWLIN, OCEAN EXPLORATION TRUST)
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 研究チームは、冒頭に挙げた深海のタコ同様、パシフィック・ホワイト・スケートの卵嚢も孵化までに4年以上かかるのではないかと推定している。近縁種のガンギエイの孵化期間と、噴出孔周辺の深度、水温から判断した結果だ。

 しかも、これは「とても控え目な」推定だとサリナス・デ・レオン氏は付け加える。氏はチャールズ・ダーウィン財団の海洋科学者で、ナショナル ジオグラフィックの「原始の海」プロジェクトにも参加している。(参考記事:「“原始の海”を守る、エンリック・サラ」

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