1700年前の楽器「口琴」を発見、今でも演奏可能

口にくわえて音を出す、「ルネサンス期の笛のような音色」と研究者

2018.01.17
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(PHOTOGRAPH BY ANDREY BORODOVSKY, THE SIBERIAN TIMES)
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 ロシアで発見された古代の口琴(こうきん)が今でも鳴ることが確認され、考古学者らを喜ばせている。

 口琴は、口にくわえた本体を指などで弾いて音を出す楽器。ロシアの中南部、アルタイ共和国の山岳地帯にある2つの遺跡、チュルトゥコフ・ログ9とチェレムシャンカで、考古学者らが5つの口琴を発掘した。

「チェレムシャンカで発見された口琴を、私が自ら演奏してみました」と話すのは、20年以上にわたってこの楽器の研究を続けている、ロシア科学アカデミー極東支部歴史・考古・民族学研究所のアンドレイ・ボロドフスキー教授だ。チェレムシャンカで発見された口琴の1つは今でも演奏することができると言う。

 これらの楽器は、おそらく熟練した職人が牛や馬の肋骨から作ったものと見られる。ボロドフスキー氏が演奏した口琴は長さ約11センチで、1700年ほど前のものと考えられている。フン族とその後裔が中央アジアの大部分を支配していた時代だ。当時、中央アジアから現在のモンゴル、カザフスタン、中国東北部、ロシア南部にわたって遊牧民が幅広く暮らしていた。(参考記事:「『ネアンデルタール人の笛』、動物の仕業だった」

ギャラリー:古代の黄金財宝、驚くべき9点(写真クリックでギャラリーページへ)
ギリシャ神話の愛の女神アフロディテをかたどった小さな黄金の像。(PHOTOGRAPH BY VIKTOR SARIANIDI, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)

 アルタイで作られた今回の楽器は、中央アジアで発見された他の古代の楽器とは異なっている。モンゴルやロシアのトゥバ地方で作られた口琴には、鹿の角など、別の材料が使われているのだ。南シベリアでも、鹿の角で作られた口琴が40年ほど前に見つかっている。

 今回ロシアで発掘された口琴は、1000年を優に超える昔に作られ演奏されたものだが、知られている世界最古の楽器――南ドイツの洞窟で発見された、鳥の骨やマンモスの牙でできた4万3000年前の笛――に比べればずっと現代的に見える。(参考記事:「骨製フルート、人類最古の楽器と判明」

 口琴を試奏したボロドフスキー氏によれば、その音色は「フラジオレット」というルネサンス期の笛に似ているそうだ。(参考記事:「ルネサンス期の教会にステレオ効果?」

文=Heather Brady/訳=山内百合子

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