英国最大のミミズ発見も、殺処分にファン悲しむ

体長40センチ、博物館のコレクションに

2016.11.09
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【動画】英国でこれまで発見されたなかで最大のミミズ。

 英国イングランド北西部チェシャーにある家庭菜園で巨大なミミズが見つかった。発見者はポール・リース氏。彼の義理の息子ジョージが、このミミズ(学名:Lumbricus terrestris)を「デイブ」と名付けた。

 デイブは体長およそ40センチとこれまで英国で発見されたなかでは最長。さらに科学者が注目したのはその重さ。デイブの重量は26グラムと、これまで最も重いとされる記録の2倍近くに達していた。(参考記事:「最大、最長、最重量、世界一の昆虫は」

「送られてきたプラスチック・ケースを開けたときは、その大きさにひっくり返りました」と、英国ミミズ学会会長で、ロンドンの自然史博物館職員のエマ・シャーロック氏はプレスリリースで述べている。

「この秋にはぜひ、英国のミミズ生息調査『アースワーム・ウォッチ』に参加してください。誰かがデイブよりも大きなミミズを見つけてくれるのを楽しみにしています」(参考記事:「世界初、水中を泳ぐオオムカデを発見」

英国の紙幣と並ぶミミズのデイブ。ミミズは飼育下で最長6年間生きた記録がある。(PHOTOGRAPH COURTESY THE NATURAL HISTORY MUSEUM, LONDON)
[画像のクリックで拡大表示]

 報道を通じてデイブを知り、ファンになった人たちにとっては残念なことに、デイブは学術上の理由からすでに殺処分され、今後は自然史博物館のコレクションとして展示される予定になっている。

 ツイッターでは、ファンが #davetheworm というハッシュタグでデイブの悲運を嘆き、さらには死んだデイブのアカウント(@PoorDaveTheWorm)まで作られている。

デイブ「彼らは僕に流行りの名前も付けてくれなかったよ」
ファン「いつかリベンジできるよ、デイブ。人間は皆、いつかはミミズの餌になるんだから!」

ミミズは良い土を作る

 デイブと同種のミミズはヨーロッパ全土で見られ、一般に20~25センチ程度の長さまで育つ。ミミズには敵となる捕食者が多いため、自然の中では通常、デイブほどの大きさになるまで生き残ることはない。ミミズの寿命は不明だが、飼育下では6年間生きた記録がある。

 ミミズは生態系の中においても、土を健康に保つという重要な役割を担っている。ミミズは土壌の炭素濃度を高めるほか、土の通気を良くして生産性を向上させる。(参考記事:「謎のウロコ地形の正体はミミズの糞の山、南米」

「これほどの大きさのミミズがいたのなら、ポール・リース氏の菜園は驚くほど肥沃で水はけがよく、腐敗する植物がすみやかに土へとリサイクルされているのでしょう」とシャーロック氏は述べている。(参考記事:「【動画】ネットを戦慄させたミドリヒモムシとは」

【参考フォトギャラリー】知られざる洞窟生物の世界25点

文=Mary Bates/訳=北村京子

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