ウミガメの卵、1万9000個を押収

マレーシアの警察が違法取引の取り締まりを強化

2016.07.26
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マレーシア沖を泳ぐアオウミガメ。マレーシアでは、ウミガメの卵は珍味とされる。(PHOTOGRAPH BY TIM LAMAN, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)
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 7月16日未明、大規模な違法取引シンジケートに対する取り締まりを強化していたマレーシアの警察が、海岸で採取されたウミガメの卵、1万9000個を押収した。シンガポールの新聞が報じた。

 マレーシア、サバ州の海上警察は、この地域に密漁者がいるという情報を得て3隻の警備艇を出した。密漁団の4艘の木造船に警備艇が近づいたところで、追跡劇が始まった。(参考記事:「ウミガメの危機:混獲による溺死」

「午前1時30分頃に、木造船を発見し、追跡を始めました」とマレーシア、サバ州海上警察副本部長のモハマド・マドゥン氏は語った。「海上を少し追いかけたところで、隊員たちが船を取り押さえたんです」

 報道によると、隊員たちは木造船に乗り込み、7400ドル(約78万円)相当の大量の卵が入った袋を見つけた。密漁容疑でフィリピン人4人を、ほかに密入国の容疑で8人を逮捕した。4人のフィリピン人は、有罪判決が出た場合、5年の懲役もしくは1万2300ドル(約130万円)の罰金を科されるという。(参考記事:「密猟される動物たち」

 ウミガメの卵が珍味とされるマレーシアでは、ウミガメの卵の採取や食用について、州ごとに独自の法が定められている。世界自然保護基金(WWF)マレーシアによると、マレーシアのサバ州はすべてのウミガメとその卵を保護しているが、法整備が不十分な州も多い。WWFマレーシアは、ウミガメの卵の取引と食用を全州で禁止することを呼びかけている。(参考記事:「ウミガメの大群」

【参考動画】メキシコでウミガメの卵を採取する密漁犯
密漁者らは、現場を撮影されても平気でウミガメの卵を採取し続ける。オリーブヒメウミガメは絶滅危惧種であるため、メキシコ政府は太平洋岸で卵を採取することを禁じている。これまでに違反者は起訴され、懲役刑になっただけでなく、発砲されたこともある。それでも密漁はなくならない。

文=Rachael Bale/訳=倉田真木

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