珍しい白いキリンの写真を公開、タンザニア

アルビノではなく、先天性色素欠如

2016.01.27
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白いキリンのオモ。このほど、タンザニアのタランギレ国立公園で群れの一員として暮らしているのが確認された。(PHOTOGRAPHED BY DEREK LEE, CATERS NEWS)
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 タンザニアのタランギレ国立公園には、思わず振り向いて眺めずにはいられない、非常にまれな白いキリンがいる。

 米国の野生生物研究団体「野生自然研究所」が、マサイキリンの白い赤ちゃんの誕生を報告したのは2015年のこと。ほどなく地元のツアーガイドが、タンザニアで売れている洗剤のブランドにちなみ「オモ」と名付けた。(参考記事:「幻の白いバクの撮影に成功」

 タランギレ国立公園には近年、侵入者が相次いでいる。そんな中でオモが今も無事に育っていることを確かめ、野生自然研究所のスタッフは喜んだ。「オモが生まれてほぼ1年となる今月、再び姿を見ることができたのはとても幸運です。元気に生きていると分かり、感激しています」と、同研究所のブログに記されている。この研究所では現在、「オモ」の名を引き続き使う案を含めて新しい名前をサイト上で募集している。(参考記事:「世界で唯一の白いコウモリ」

オモの体色の理由は先天性色素欠如だ。目など軟部組織には色素があるが、皮膚にはない。(PHOTOGRAPHED BY DEREK LEE, CATERS NEWS)
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 オモはアルビノではない。同研究所の創設者デレク・リー氏によれば、先天性色素欠如といい、皮膚細胞が色素を作れない遺伝子疾患だという。だが軟部組織は例外で、オモは濃い色の目をしている。先天性色素欠如は、まれではあるもののペンギン、タカ、カバなど多くの種で起こる。

 オモは特に幸運だった。保護団体の「キリン保護基金」によれば、幼いキリンはライオンやハイエナなどの標的になりやすく、半数以上が生後6カ月を迎えることなく死んでしまう。言うまでもないが、オモの目立つ外見はより一層捕食者の目に留まりやすく、生き抜くには大きな困難が伴う。(参考記事:「左右の色がくっきり異なるロブスターが見つかる」

オモは幸運にも1歳を迎えることができた。幼いキリンの肉は多くの捕食動物に狙われる上、白い色は捕食動物の目に付きやすいはずだ。(PHOTOGRAPHED BY DEREK LEE, CATERS NEWS)
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 しかも、オモの珍しい肌の色は密猟者からも狙われる。タランギレ国立公園では、密猟からオモを守ろうと目を光らせている。

 同公園はすでに、高度な密猟対策プログラムを導入。1頭しかいない特別なキリンのオモはもちろん、公園内の野生動物保護のため、無人ドローンから追跡犬まであらゆる手段を採用している。(参考記事:「森の精霊と呼ばれる白いクロクマ「スピリット・ベア」」

文=Michael Greshko/訳=高野夏美

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