ツイッターで「キュートな生き物争い」が勃発

ナショジオの専門家が選りすぐりの9枚を紹介する

2015.09.05
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 Twitter(ツイッター)で熱戦が繰り広げられている。王者を目指すライバルたちが、注目を集めようと躍起になっているのだ。

 何の競争かというと、ハッシュタグをつけて生き物の写真のキュートさを競う「#CuteOff」である。仕掛け人は、生態学者のアン・ヒルボーン氏。科学者がこぞって生き物の驚くべき生殖器を投稿した「#JunkOff」というハッシュタグを仕掛けたのも彼女だ。Cute Offが勢いを得たのは、アイルランド爬虫両生類学会(HSI)がきっかけだった。


 ご存知かもしれないが、ナショナル ジオグラフィックは昔から、キュートの鑑定にはうるさい。(参考記事:「ナショジオ厳選!キュートな生き物フォトギャラリー」

 そこで、私たちもこの友好的な戦いに加わることにした。かわいらしさの鑑定家であり、若きエクスプローラーであるジョナサン・コルビーを筆頭に。

 以下に、コルビーが大好きな、驚くほどキュートな生き物から、選りすぐりの9匹を紹介する。あまり知られていないけれど、愛すべき動物たち。充実のラインナップをとくとご覧あれ。

 トップバッターは、クマムシの登場だ。


 クマムシを選んだ理由を、コルビーはこう語る。「惹きつけるキュートさがあります。独自の小さな世界で生きる太っちょの生物。彼には基本的に顔がないんです。だから僕は、彼が大好きなんです。本当に、キュートだと思います」

 このタフな生き物は、「TARDIS」(Tardigrades in Space:宇宙のクマムシ)と呼ばれるミッションで、宇宙空間を旅したことがある。そして、繁殖に成功している。(参考記事:連載「クマムシ観察絵日記」

 次は、小さな小さなコウイカだ。コルビーは、無脊椎動物に対しても差別をしない。


 かわいい生き物といえば、くりくりの大きな目。このハッシュタグには、大きな目の動物の写真ばかりが並んでいる。でもコルビーは、一歩先を行っている。「目が2つというのは、キュートの必要条件ではありません」。彼に言わせれば、このハエトリグモのように目がたくさんあろうと、キュートはキュートなのだ。(参考記事:「クジャクみたいに派手なクモの新種、3種を発見」


 忘れてはならないのが、ウミウシだ。この雌雄同体の小さな生き物は、ウサギに似ている。

 このウミウシ、キュートな外見とは裏腹に、危険なとげを持っている。交尾の最中に、パートナーにそのとげを突き刺すという。「どんな動物にも、キュートな部分とそうでない部分があります。私は、公平が好きなんです」


 コルビーは、「キュートの主流」でない動物を#CuteOffで見かけると、嬉しくなるそうだ。そういう意味で、ウシバナトビエイは水中代表としてのポイントが高い。


 この2匹のグラミーも、すこぶるキュートだ。実際、2匹はケンカの真っ最中なのだけれど。


 #CuteOffでは哺乳類をよく見かけるが、コルビーのリストに哺乳類はほとんど登場しない。マダガスカルに住むこの綿毛のようなテンレックは、攻撃を受けると丸くなり、とげとげのボールに変身する。


 大きな目という型にはまらないもう1匹のキュート生物は、満面の笑みが特徴だ。この奇妙な外見の生き物は、アシナシイモリという。その名の通り脚のないイモリで、中央アフリカ、東南アジア、メキシコ南部からアルゼンチンに生息する。地中に暮らしているため、目は本当に小さい。(参考記事:「インドで発見、アシナシイモリの新種」


 コルビー最後の出場者は、眠そうなカエルである。コルビー自身が撮影したものだ。


 さあ、競争の行方やいかに? Twitterではまだ勝者が発表されていないものの、コルビーの中では答えが決まっている。「非常に難しい審議と自己分析の末、SmithsonianEnv投稿のウシバナトビエイをチャンピオンに選びました」とコルビーは述べた。

文=Rachel A. Becker/訳=堀込泰三

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