ストーンヘンジの石柱は中古品だった?

採石場所と時期を特定、ストーンヘンジ建設までに400年のずれ

2015.12.10
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英国の研究チームの発表によると、ストーンヘンジの建設に使われた石の一種、ブルーストーンが採石された場所と時期が特定されたという。(Photograph by Jim Richardson, National Geographic Creative)
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 英国イングランド南部で、巨大な石柱が列をなすストーンヘンジ。先ごろ、この巨石をどのように切り出し、運んだかという謎の解明につながる新発見があった。(参考記事:「沈黙の巨石 ストーンヘンジの謎」

 英国の考古学者チームが2015年12月7日に発表したところによると、5000年ほど前にストーンヘンジの建設に使われた特徴的な「ブルーストーン」は、英国ウェールズにある新石器時代の採石場2カ所で切り出された数々の証拠を発見したという。

 かつてストーンヘンジに立っていたと推定される約80個のブルーストーンのうち、現在残っているのは43個だ。ブルーストーンはストーンヘンジの内側に馬蹄形に配置され、外側をそれよりもはるかに巨大な砂岩(サーセン石)の柱にぐるりと囲まれている。研究者らは採石場から発掘された遺物を精査し、先史時代の人々がブルーストーンを切り出した時期とその方法を特定した。

 採石場は、ストーンヘンジから陸路で北西およそ290キロにあるウェールズ、ペンブルックシャー北部のプレセリ山地にある。ブルーストーンの重さは1~2トン、高さは最大で2.4メートルほどだ。(参考記事:「ストーンヘンジの原点 最果ての巨石文明」

 これらの採石場で見つかる火山岩や火成岩の特徴は、ストーンヘンジの内側に馬蹄形に並べられているブルーストーンと、ぴたりと一致する。地質学者によると、採石場一帯はブリテン諸島の中で唯一まだら模様のドレライト(粗粒玄武岩)が見つかる場所で、ストーンヘンジのブルーストーンにも多く用いられているという。

 採石場では、石器や土台、木炭、焼けたクリの実の他、採石場からの出口だったらしい道などが見つかっている。「ブルーストーンのおおよその産出地は以前からわかっていましたが、今回の発見の素晴らしい点は、実際の採石場が特定できたことです」。プロジェクトの統括者で、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン教授のマイク・パーカー・ピアソン氏はそう語る。「ここには土台、傾斜路、荷の積み降ろし区画など、広大な施設が築かれていました。露頭のくぼみには、木製のくさびを打ち込んだ跡も確認できます」

 木炭と焼けたクリの実から放射性炭素年代測定を行ったところ、新石器時代に当たる5200~5400年前に、この採石場で人の活動があったことが明らかになった。一方、ストーンヘンジが建てられたのは、5000年前よりは後のことと考えられている。これらを考え合わせると、一つの疑問がわいてくる。切り出された石は400年もの間、いったいどこにあったのだろう。(参考記事:「ストーンヘンジ、地中に未知の17遺跡」

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