【動画】「炎の竜巻」、山火事で発生

竜巻のように渦巻く炎と煙を撮影した珍しい映像が、ネットで話題

2015.08.24
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


米アイダホ州で発生した山火事の現場で、上空に立ちのぼる「炎の竜巻」。(Instagram by Craig Fluer)

 地獄から噴き出した竜巻のように見える巨大な「炎の竜巻」が、米アイダホ州で発生した山火事の上空で撮影され、インターネット上で話題になっている。

 「こいつは上空30メートルくらいまで炎を吹き上げてから、目の前を横切っていった」。この動画を撮影したクレイグ・フルーア氏は、写真共有サービスのインスタグラムにそう書き込んでいる。「その間ずっと、熱い砂ぼこりや灰がヘルメットの上に落ちてきていた」

 炎の竜巻は「火災旋風」と呼ばれ、塵旋風(じんせんぷう)と密接な関係にある。巨大積乱雲から発生する竜巻とは異なるものだ。塵旋風が発生するのは、地表近くで熱せられた空気がそれより温度と気圧の低い領域を通って急上昇したとき。熱風は垂直に伸びるように上昇し、その際に渦ができる。(参考記事:「火災旋風の恐怖:発生メカニズム」

 渦の底から新たに熱風が吹き込まれると、旋風が勢いを増す。火災旋風の場合、地表近くの空気を熱するのは山火事の炎だ。(参考記事:「ハンガリー上空に発生した“炎の竜巻”」

 フルーア氏は8月中旬、アイダホ州で発生した火災旋風の動画を撮影した。今も続くこの山火事で、これまでにアイダホ州南西部とオレゴン州南東部のおよそ28万エーカー(約11万ヘクタール)が焼失し、数十頭の野生馬が焼け死んだ。出火原因ははっきりしていない。アイダホ州の森林管理員によると、今年の山火事の季節は「空前の規模」になり、気温の高さと湿度の低さが事態を深刻化させているという。(参考記事:「温暖化で加速する山火事」

 モンタナ州にある林野局の技術者、ジェイソン・フォートホーファー氏が以前ナショナル ジオグラフィックに語ったところによると、大規模な山火事で火災旋風が発生すること自体はそれほど珍しくないが、たいていは数分しか続かないので、映像に記録されることは少ないという。(参考記事:「火災旋風の恐怖:ハワイ、マウナケア山」


参考映像:2010年米国ハワイ州で発生した火災旋風。

『世界のどこでも生き残る 異常気象サバイバル術』
雪崩、台風、土砂崩れ、豪雨、洪水、渇水、酷暑、寒波、大雪…突然の気象災害から身を守るために!
:本体2,500円+税
サイズ:A5判、ソフトカバー
日本語翻訳版、384ページ、オールカラー
ISBN:9784863133020

ナショジオストア  アマゾン  楽天ブックス

文=Brian Clark Howard/訳=倉田真木

  • このエントリーをはてなブックマークに追加