2100年の世界人口は112億人、国連予測

アジア・アフリカが8割、世界が高齢化社会に

2015.08.07
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(SOURCE: United Nations Department of Economic and Social Affairs)
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 国連が最新の世界人口予測を発表した。

 現在の世界人口が約73億人なのに対し、2050年までに97億人に増えると予測、昨年の予測を約1億5000万人上回る数字だ。さらに2100年には、112億人が地球上にひしめくことになるという。(参考記事:人口と食を考えるシリーズ企画「90億人の食」

 人口の増加が最も大きくなるのはアフリカ、その後にアジアが続く。

 ただし、予測には幅がある。国連によれば、2050年の世界人口が94億人から100億人の範囲にある確率が80%とのことだ。ここでは「中位予測」という、将来の出生パターンは基本的に従来と大きく変わらないと仮定する計算方法が使われている。

(SOURCE: United Nations Department of Economic and Social Affairs)
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 人口増加を後押ししているのは出生率の上昇ではなく、寿命の伸びだ。現在生まれる人は世界平均で70歳まで生きると予想される。だが、2050年に生まれる人の平均余命は77歳、2100年に生まれる子孫はさらに延びて83歳となる見込みだ。(参考記事:「日本に最適の人口は何人?」

 一方、出生率はむしろ多くの地域で低下しており、過去5年でわずかに持ち直したヨーロッパは例外的だ。世界の女性1人当たりの出生率は、現在の平均2.5人という値から、21世紀の末には平均2人に低下すると、国連は予測している。出生率の減少幅が最も顕著なのは開発途上国で、2100年には4.3人から2.1人に低下するとみられる。

 だが、出生率は自然にどんどん低下するわけではない。国連は報告書で、家族計画とリプロダクティブヘルス(性と生殖に関わる健康)に対し世界規模の投資を求めている。出生率が予測をわずか0.5上回れば、世界人口は2100年までに166億人に達すると予測されるからだ。(参考記事:人口問題と向き合う「70億人の地球」

2050年までに最大で23億8000万人増加し、この9カ国が半分以上を占めると予測された。(SOURCE: United Nations Department of Economic and Social Affairs)
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 寿命の伸びと出生率の低下を考え合わせると、高齢者の割合が増えることになる。現在、60歳以上の人は世界全体の約12%で、この割合は年々増えている。2050年までに、15歳未満の子どもと60歳以上の成人がおおむね同数になり、労働力の点で経済に悪影響を与える可能性がある。

 世界人口がこの予想通りとなるか、上回るか下回るかは分からない。だが1つ確かなのは、誰もが「分かち合い」を学ぶ必要があるということだ。(参考記事:「世界の飢餓人口が改善、25年間で最低に」

文=Rachel Becker、グラフィックス=Emily M. Eng, Mariya Khan/訳=高野夏美

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