【動画】ビーチでホホジロザメに囲まれた!

パドルボーダーが偶然遭遇して撮影。水中映像にも果敢に挑戦

2015.07.14
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動画の一場面。近くを泳ぐホホジロザメを緊張の面持ちで見つめるパドルボーダー。
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 先月、米国南カリフォルニアの人気のビーチのすぐ沖合でパドルボーダーたちが若いホホジロザメの群れに遭遇し、水中も含めてその模様を激撮した。

 動画は6月26日にオレンジカウンティのサンセットビーチで撮影された。ビデオを撮影したコートニー・ヘメリック氏とジョゼフ・トラックルズ氏は、終始、冷静さを失うことはなかった。(参考記事:「【動画】超貴重!巨大深海ザメの撮影に成功」

 マサチューセッツ州海洋漁業局の上級生物学者でサメの専門家であるグレゴリー・スコマル氏は、「2人がいた場所とパドルボードに乗っていたことが幸いしたのだと思います」と分析する。

 若いホホジロザメは体長2mほど。このぐらいのホホジロザメは、米国では大西洋岸と太平洋岸の両方の磯波帯のすぐ沖合や静かな湾内でしばしば群れをなし、カリフォルニアに特に多い。若い個体はもっぱら魚を捕食するが、ときに鳥獣の死体を食べることもある。最終的には体長6m、体重2トンを超える頂点捕食者へと成長し、ほかのサメ、アザラシ、イルカをはじめ、捕まえられるものはなんでも食べるようになる。

6月下旬、米カリフォルニアのビーチでパドルボーダーたちが若いホホジロザメの群れに囲まれた!

「動画のサメたちはパドルボーダーの様子を探っていたのでしょう。相手が何者なのか分からないので、好奇心と警戒心からの行動だったと思います」とスコマル氏は言う。

 海に浮いている鳥獣の死体を食べることも多いので、動画のサメたちも海面に何かあると思って寄ってきたのかもしれないが、「こういう場合に人を襲ってくる可能性は低いです」とスコマル氏は言う。(参考記事:「相次ぐサメの襲撃、防衛策は?」

 若いホホジロサメには大きな獲物を攻撃する技術がないからだ。一方、海の頂点捕食者に成長した大人のホホジロサメは、サーファーやサーフボードに襲いかかることがある。実際、サメによる襲撃の3分の1から2分の1がホホジロサメによる。したがって、専門家はアザラシの群れの近くで泳いだりパドリングしたりしないように推奨している。近くに大人のホホジロザメが集まっていることがあるからだ。

 漁業と海洋汚染のためサメは世界中で急激に減少しているが、法律によりサメを保護している北米の海域では、ホホジロザメの個体数が徐々に回復してきている。スコマル氏は、ビデオカメラやドローンが普及してきたこともあり、この手の動画は今後増えていくだろうと予想している。つい最近も、カリフォルニアのビーチの沖で、ドローンを使ってホホジロザメが撮影されている。(参考記事:「“ホホジロザメ追跡”がネットで話題に」

 海はそもそもサメの生息地なのだから、人間が彼らを脅かしてはならないことを肝に銘じるべきだ。それがお互いの安全のため、とスコマル氏は言う。

【フォトギャラリー】恐ろしくも美しきサメ、フォトギャラリー10選

文=Brian Clark Howard/訳=三枝小夜子

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