写真で見る自転車の100年

ナショナル ジオグラフィックのアーカイブから

2015.07.14
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1920年代のツール・ド・フランス 。予備のタイヤチューブを体に巻きつけた参加者が、走りながらタバコに火をつける。当時、タバコはレースに活力を与えると考えられていた。(Photograph by Presse Sports)
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 フランスでは今、3週間にわたる自転車レース「ツール・ド・フランス」の真っ最中だ。今年は1903年の第1回から数えて102回目のレース。当時はまだレーサーパンツもなく、自転車のフレームは重いスチール製。レーサーは予備のタイヤチューブやタイヤを肩や腰に巻きつけて走り、タイヤがパンクすれば自ら修理しなければならなかった。(参考記事:「ツール・ド・フランス、不正の歴史」

 兵士の移動手段として、また米国での女性運動の象徴として、自転車はこれまで数多くの役割を担ってきた。形や大きさも様々だ。スチール製の頑丈な自転車もあれば、軽いカーボン製のレース用自転車もある。

 自転車に乗ることは「子どものころの通過儀礼のひとつ」と語るのは、米国のサイクリング推進組織PeopleForBikesのケイト・ポーリソン氏。「年を取って自転車に乗らなくなっても、自転車に乗って自由に走り回った思い出は忘れられないものです」

自転車部隊の訓練

(Photograph by Paul Thompson, National Geographic Creative)
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 折りたたみ自転車を背中にくくり付け、棒をよじ登るイタリアの自転車兵。 この写真は1910 年発行のナショナル ジオグラフィック誌に掲載された。
当時、自転車は多くの軍隊で使われていた。

1930年代の中国

(Photograph by Maynard Owen Williams, National Geographic Creative )
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 1930年代の中国で 自転車(北京語でzi xing che)のハンドルを握ってポーズを取る二人の男性。安くて便利な自転車は中国では重要な交通手段となっている。(参考記事:「天安門事件で放置された装甲車と、轢かれて変形した自転車」

女性に勇気と自尊心

(Photograph by Willard Culver, National Geographic Creative)
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 自転車は19世紀の米国女性運動において重要な役割を果たした。1895年、エリザベス・キャディ・スタントン氏は「自転車は女性に勇気と自尊心を与え、自立を促進した 」と「American Wheelman」誌に書いた。写真は1940年のナショナル ジオグラフィック誌に掲載されたもの。

家族でサイクリング

(Photograph by Walter Meayers Edwards, National Geographic Creative)
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 フランスの田舎で日曜のサイクリングに出かける家族。 この写真は1951年のナショナル ジオグラフィック誌に掲載された。「自転車」という言葉は1868年のフランスの「Daily News」紙の記事で初めて使われた。

混雑した駐輪場

(Photograph by W. E. Garett, National Geographic Creative)
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 南ベトナム、サイゴン市(現ホーチミン市)の大通りにずらりと並ぶ自転車とバイク。1965年にナショナル ジオグラフィック誌に掲載された。20世紀中ごろ、同市の自転車人口は150万人を数えたとみられる。

鏡の上のサイクリング

(Photograph by Jim Richardson, National Geographic Creative)
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 米国ユタ州のボンネビル・ソルトフラッツ(塩湖にできた平原)では、毎年カーレースが開催される。大雨が降るとレースカーは立ち往生してしまうが、自転車は大丈夫。 この写真は1985年のナショナル ジオグラフィック誌に掲載された。

自転車と一緒に川を渡る

(Photograph by George Mobley, National Geographic Creative)
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 自転車と一緒に手動ロープウェーに乗り、ケニコット川を渡るカップル。米国アラスカ州にあるランゲル・セントイライアス国立公園。現在、この川には橋がかかっており、徒歩または自転車で渡ることができる 。

過酷なアップヒル

(Photograph by Bobby Model, National Geographic Creative)
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 アフリカ、ブルンジで大量の荷物を積んで坂道を上る。自転車は商品を町へ運ぶ伝統的な運搬手段だ。

うち捨てられた自転車

(Photograph by Daniel Evans, National Geographic Creative)
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 南米チリのアタカマ砂漠。墓地に放置され、さび付いた自転車が殺伐とした風景を創り出す。

19世紀の人気自転車

(Photograph by Melissa Farlow, National Geographic Creative)
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 19世紀後半に人気のあった「ペニー・ファージング」と呼ばれる自転車に、当時の服装で乗る米国の男性。巨大な前輪のペダルを一踏みするたびに大きく前進した。

自動車はゲストです

(Photograph by Jim Richardson, National Geographic Creative)
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 オランダ・アムステルダムは世界で最も自転車にフレンドリーな都市の一つ。この街では多くの道路が自転車専用で「自転車専用道路。自動車はゲストです」という標識がある。(参考記事:「世界で加速する自転車シェアリング」

バランスをとりながら

(Photograph by Carsten Peter, National Geographic Creative)
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 自転車に似た車台に木材を乗せ、バランスをとりながら運ぶ男性。アフリカ、コンゴ民主共和国ヴィルンガ国立公園。

子どものシンボル

(Photograph by Brent Stirton, Getty Images, National Geographic)
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 アフリカ、マリのトンブクトゥ市の子どもたち。世界のどこでも自転車は子どものシンボルだ。

最後の自転車部隊

(Photograph by Lynn Johnson, National Geographic Creative)
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 スイスは世界で最も最近まで軍隊に自転車部隊を持っていた。2003年に廃止されたが、自転車は現在も訓練や基地内の移動に使われている。

砂丘をただ一人

(Photograph by George Steinmetz, National Geographic Creative)
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 ブラジルの砂丘を走る自転車。レンソイス・マラニェンセス国立公園で。(この写真をパソコンの壁紙に:「ブラジルの砂丘を行く自転車」

文=Maya Wei-Haas/フォトギャラリー=Nicole Werbeck/訳=キーツマン智香

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