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日本の百年

- SEPTEMBER 2017 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

開拓の苦労を物語る 干しトウモロコシ

 2人の男性と犬の後ろにびっしりと干してあるのはトウモロコシ。「雨が多くて夏が短い地域では、このようにして穀物を保存しやすくする必要がある」との説明文とともに、1921(大正10)年7月号に掲載された。


 アーカイブに保管されている写真の裏には「SENGOKUHARA」とある。かつて神奈川県西部にあった仙石原村(現・箱根町)で撮影されたのだろう。


 仙石原という地名は、江戸時代に入植した人々が「開拓すれば米が千石とれる」と期待したことに由来するといわれている。しかし、湿原と火山灰のやせた土壌が広がり、夏が涼しく、冬が厳しいこの地では、開拓は思うように進まなかった。1920年の国勢調査によれば、村の人口は681人だった。


 当時の住民がトウモロコシをどのように利用していたかがわかる史料は見当たらない。しかし、農耕が難しい土地であることから、食料として使われていたとも十分に考えられる。


 草分けの人々を苦しめた地勢は避暑に最適で、大正以降、仙石原はゴルフ場や別荘地として開発されていく。今ではススキの名所としても、国内外の観光客を引きつけている。


写真=A. NIELEN

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