現生のサルでは唯一、草を主食とするゲラダヒヒ。アフリカ東部の住民たちが生活のために守ってきた草原は、彼らにとって貴重な生息地だ。

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エチオピアの草原に生きるゲラダヒヒ

現生のサルでは唯一、草を主食とするゲラダヒヒ。アフリカ東部の住民たちが生活のために守ってきた草原は、彼らにとって貴重な生息地だ。

文=クレイグ・ウェルチ
写真=ジェフリー・カービー、トレバー・ベック・フロスト

【動画】草原を移動し、草を食べ、毛づくろいし、断崖に身を寄せ合って眠る…。エチオピアの高地に生息するゲラダヒヒの暮らしをタイムラプス撮影した。

 最後の坂を上りきると、その先には緑色の草に覆われた大地が広がっていた。するとすぐに、草原の主(あるじ)たちが姿を現した。ゲラダヒヒだ。3匹が道を小走りに横ぎり、一番小柄なヒヒがでんぐり返しをしてみせた。1匹が3メートル先の岩の上に跳び乗る。豊かなたてがみに、黒い長手袋をはめたような両腕…その姿には王者のような風格があった。

 ゲラダヒヒは現在、アフリカのエチオピア高原にしか生息していない。数百万年前には、同じゲラダヒヒ属のサルたちはアフリカ南部からイベリア半島、インドにまでいたが、気候変動の影響や、ほかのサルとの生存競争、初期人類による狩猟などが原因で、ゲラダヒヒ以外は絶滅に追いやられたと考えられている。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2017年4月号でどうぞ。

編集者から

 大きな犬歯を見せて威嚇する雄死んだ子どもを手放せない母ヒヒ夕暮れに物憂げにたたずむ雄たち…。本誌初登場のジェフリー・カービーとトレバー・べック・フロストの写真は迫力満点で、ヒヒたちの内面を写し出しているようです。今回、どちらがどの写真を撮影したのかは明記されていません。ワシントンの英語版編集部に確認したところ、彼らの希望であえて、そうした表記にしなかったということです。あくまでも、二人の作品ということですね。いずれも、ヒヒたちの生態をよく理解していないと取れない作品ばかりだと思います。(S.O.)

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