米国のオバマ政権下では、220万平方キロを超す海域が保護区に指定された。気候変動で環境が変化するなか、海を守る取り組みはまだ始まったばかりだ。

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変わりゆく海を守る 米国の海洋保護区

米国のオバマ政権下では、220万平方キロを超す海域が保護区に指定された。気候変動で環境が変化するなか、海を守る取り組みはまだ始まったばかりだ。

文=シンシア・バーネット/写真=ブライアン・スケリー

米国サンディエゴ沖の海山、コルテス・バンク付近の海では、海藻の間に魚たちが群がり、エイやイルカ、アシカが泳ぐ。

 2016年夏、米国のバラク・オバマ前大統領は、二つの海域の保護に取り組んだ。

 ハワイ北西部では、パパハナウモクアケア海洋国立モニュメントの規模を4倍に拡大した。保護された150万平方キロ余りの海域は、絶滅のおそれがあるシロナガスクジラやハワイモンクアザラシなど、7000種以上が生息する海洋生物の宝庫だ。

 さらにその3週間後には、米国東岸沖で初の海洋国立モニュメントを新たに指定した。マサチューセッツ州のコッド岬から南東に210キロ離れた海底谷や海山の周辺を、面積1万2725平方キロのノースイースト・キャニオン・シーマウント海洋国立モニュメントと定めたのだ。当初、環境保護派はもっと広い範囲を提案していたが、漁業関係者には受け入れられなかった。

米国の海の4分の1は海洋保護区

 米国で海洋保護区に指定された海域は1200カ所以上にのぼり、その面積は米国の海の4分の1を占めている。とはいえ、国民や政治家を説得して貴重な海洋環境を保護区にすることには、特別な難しさがつきまとう。イエローストーンのような国立公園なら、何百万人もの人々が現地を訪れ、壮大な景観を見て回ることができる。だが、海底谷や海山を訪れるとなると潜水艇が必要で、ほとんどの人は写真を眺めることくらいしかできない。

米国北東部沿岸のメーン湾で最も高い海山、キャッシズ・レッジ。ケルプの森には今もタラなどが泳ぎ、かつての豊かな海の面影が残っている。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2017年2月号でどうぞ。

編集者から

 本誌では、特集の本編の後に「大統領と熱帯の離島で泳ぐ」と題して、オバマ大統領(当時)がミッドウェー諸島でシュノーケリングしている写真を掲載しています。この写真を撮ったのは、本誌で数多くの特集を担当してきたベテラン水中写真家のブライアン・スケリーですが、大統領を撮影するのは初めてで、「とても緊張した」そうです。その撮影の裏側を紹介する動画もありますので、こちらからご覧ください(解説は英語です)。(T.F.)

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