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夫を亡くし、社会からはじき出された女性たち。インド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ウガンダで、現実を変えようと立ち上がる彼女たちを取材した。

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残された妻たちの苦しみ

夫を亡くし、社会からはじき出された女性たち。インド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ウガンダで、現実を変えようと立ち上がる彼女たちを取材した。

文=シンシア・ゴーニー/写真=エイミー・トンシング

 国連は2011年、毎年6月23日を「国際寡婦デー」と定めた。このときの発表で、寡婦の置かれた苦境が明らかになった。夫に先立たれた女性たちは、多くの文化圏で弱い立場に置かれ、虐待を伴う慣習や貧困、さらには夫の命を奪った戦争の余波に苦しみ、寡婦というだけで人権を踏みにじられるおそれすらあるという。

夫を亡くして居場所を失う女性たち

 内戦でかつて激しい戦闘が繰り広げられたボスニア・ヘルツェゴビナでは、歴史的にほとんど類例を見ないほど多くの戦争寡婦が集まる町に、1カ月滞在した。そこは7000人以上もの男性が虐殺された地で、夫の遺体を20年間探し続ける女性たちに出会った。

 ウガンダでは「寡婦の相続」という言葉を知った。寡婦が相続する資産のことではない。亡くなった夫の親族が寡婦の相続分を取り上げ、さらには寡婦そのものを相続して、親族の男の妻にするか、ただの慰み者にするか、本人の意思を無視して決める習わしがあるのだ。

 インドでは寡婦は「体は生きていても、社会的には死んだも同然」の扱いを受けると、寡婦の苦境を訴えてきたデリーの心理学者バサンタ・パトリは書いている。たとえ厄介払いしなくても、親族は日々、言葉や態度で寡婦に思い知らせる。夫に先立たれたが最後、おまえは一生不幸を背負い続けるのだ、と。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2017年2月号でどうぞ。

編集者から

 時代劇でよく、夫を亡くした武家の妻が髪をおろし、時に出家するというシーンが出てきます。もちろん実際にあった慣習なのですが、よく考えてみると「これぞ貞淑な妻の理想」というイメージを、私たちもメディアを通じて小さい頃から刷り込まれてきたようにも思えてきます。
 そうした慣習の極端な例が今も続くのが、特集に取り上げられている地域の一つ、インドなのでしょう。その実情に、編集部の男性陣からは「衝撃の事実!」と驚きの声もありましたが、実を言えば私自身は、彼らとの間にちょっと温度差を感じてしまいました。それはもしかすると、日本も一歩間違えばこうだったかもしれないし、今の日本社会だって、夫の後ろ盾がない女性が独りで生きていくのはなかなか大変。そう感じていたせいなのかも。みなさんはいかがでしょうか?(H.O.)

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